先日首位ヴィッセルを逆転の末破り3位に上昇したF・マリノス。今節は堅守速攻を武器とする2位グランパスとの一線が待ち受けている。F・マリノスとしては、再びグランパスに勝利して前節の勝利をさらに意味のあるものにしたいところだ。ここでは2023年4月29日(土)に開催されるJ1第10節「横浜F・マリノスvs名古屋グランパス戦」のプレビューを記します。
目次
今季グランパス戦いぶり
今シーズンこれまで5勝3分1敗で勝点18・2位と好調のグランパス。得点12でF・マリノスの得点17を大きく下回るものの失点5はリーグ最少。相変わらず固い守備からの素早いカウンター攻撃が冴え渡っている。
中でも、ユンカー選手・永井選手・マテウス カストロ選手といった前線3枚の前への飛び出しには目を見張るものがあり、これまでユンカー選手4得点、永井選手3得点と取るべき選手が点を取っている。
一方、元F・マリノスのマテウス カストロ選手は1点と得点数こそ少ないものの、持ち前のキック力を活かして積極的にゴールを狙い、1試合平均シュート数4はリーグ1位となっている。
また、GKランゲラック選手の高いセービング力や、相手からボールを奪う高い能力を持つ米本選手や稲垣選手の中盤での体を張った活躍も、グランパス堅守速攻の大きな鍵を握っている。
F・マリノスの戦いぶり
前節見事な逆転劇で首位ヴィッセルを粉砕したF・マリノス。今節も自分たちの力を証明するのに最適な2位グランパスとの対戦を控える。
ヴィッセル戦では、大迫選手を中心とする前線からのプレスや、汰木選手らのサイドからの攻撃に苦しめられ前半に2失点。
しかし、その後はゴール前の空いたスペースを上手く活用するなど、水沼選手の2アシストにより前半のうちに同点に追いつく。
さらに後半には、ヤン マテウス選手のピンポイントクロスをアンデルソン ロペス選手が高い打点で頭で押し込み逆転に成功。2-3でヴィッセルとの前半の大一番をアウェイ神戸の地で制した。
これにより、F・マリノスは失点10と上位のチームではやや多いものの、得点はヴィッセルに次いで多い17得点に積み上げ、勝点を17に伸ばして3位に浮上。グランパスとの臨戦体制が整った。
過去の対戦成績
最近6試合のF・マリノスとグランパスとの対戦成績を振り返ってみよう。
直近6試合の直接対決(4勝2敗)
日付 | 対戦 | スコア | 勝敗 | F・マリノス得点者 |
2022.10.01 | 名古屋グランパスvs横浜F・マリノス | 0-4 | ◯ | 水沼②・レオ セアラ・藤田 |
2022.05.07 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-1 | ◯ | エウベル・アンデルソン ロペス |
2021.09.18 | 名古屋グランパスvs横浜F・マリノス | 2-1 | ● | 杉本 |
2021.08.12 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-0 | ○ | 杉本・マルコス |
2020.10.21 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-1 | ○ | エジガル ジュニオ・渡辺 |
2020.09.09 | 名古屋グランパスvs横浜F・マリノス | 2-1 | ● | ジュニオール サントス |
直近6試合の直接対決では、4勝2敗でF・マリノスがグランパスを引き離し、昨年は2勝と負け知らずだ。
中でも、昨シーズン優勝を間近に控えた試合では、水沼選手の2ゴールなどにより大量4得点を挙げて連敗中のアウェイ・グランパス戦にピリオド。
その後ホームでまさかの連敗を喫するものの、重要な一戦を0-4で勝利したことでリーグ優勝をグッと引き寄せることができた。
直近6試合のホーム対決(3勝2分1敗)
日付 | 対戦 | スコア | 勝敗 | F・マリノス得点者 |
2022.05.07 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-1 | ○ | エウベル・アンデルソン ロペス |
2021.08.12 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-0 | ○ | 杉本・マルコス |
2020.10.21 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 2-1 | ○ | エジガル ジュニオ・渡辺 |
2019.04.13 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 1-1 | △ | マルコス |
2018.08.15 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 1-2 | ● | 松原 |
2016.07.30 | 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス | 0-0 | △ |
ホームでの対戦にフォーカスすると、3勝2分1敗でこちらもF・マリノスがグランパスに勝ち越している。特に、最近4試合は負け知らずと好調だ。
とは言え、これまでの対戦は1点差など僅差で決着が付くこと多く、たとえホームでの戦いと言えども決して油断することはできない。
F・マリノスのスタメンは?
グランパス戦のF・マリノス・スタメンは、前節と中6日空いていたり、好成績を残したりしたことからヴィッセル戦のメンバーをベースに組まれることが予想される。
トップ下には、本来の力を発揮する好調マルコス選手か、もしくはマルコス選手からポジションを奪われる形となった西村選手が再び返り咲くのか、マスカット監督の起用に注目だ。
右SBには、ヴィッセル戦で苦渋を舐めさせられた山根選手が守備の面でどこまで修正できるかに注目。ヴィッセル戦同様SB裏のスペースをターゲットにされる可能性があるが、能力の高い山根選手ならきっとやってくれるに違いない。
グランパスのカウンターに要注意
F・マリノスのビルドアップの際、米本選手や稲本選手といった中盤の選手にボールを奪われ、高い決定力を持つ前線の選手のカウンターを受けないことは必須だ。
昨年のアウェイ・レッズ戦において、ユンカー選手にハットトリックを許したことは、F・マリノスの苦い記憶として残っている。
そのことを払拭するためにも、選手が良い距離感を保ってボールを回したり、球際で相手に負けない強さを発揮したりして中盤を支配し、前線に効果的なパスを供給させないことが大切。
万が一カウンターを受けた際には、相手にシュートを打たせないよう、ディフェンスラインとGKとの適切な連携も失点を防ぐ大きな鍵となるだろう。
じっくりせめて得点を奪う
自分たちのエリアをしっかり固めてカウンターをしかけたいグランパスに対して、ボール保持率で上回るF・マリノスは焦ることなくじっくり攻めることに専念したい。
これまでのスコアが示すように、僅差の試合になる可能性が高い。しかし、少ないチャンスを活かし、アンデルソン ロペス選手を中心とする決定力のある選手が確実にゴールを狙えば、たとえ相手が固い守備のグランパスであっても決して得点を奪うことは難しくなはい。
そのことは、前節ベルマーレが証明済みだ。
ヴィッセル戦でゴールを奪った渡辺選手らのボランチ選手や、FKの名手である永戸選手のゴールにもそろそろ期待したいところ。
フォワード選手以外の選手が得点が挙げられらば、F・マリノスの攻撃にさらに厚みが持たせることが期待できる。
当日は試合の流れをじっくり見極め、F・マリノスのどの選手が先制点を挙げるかに注目しよう。
最後までお読みいただき本当にありがとうございます。グランパスを叩いてさらに上位へ!
コメント