先日の横浜ダービーは、F・マリノスサポーターにとって受け入れ難い結果となりました。
試合終了後には、選手にブーイングが浴びせられたり、喜田キャプテンとサポーターがゴール裏で話し合ったりするなど、いわば殺伐とした雰囲気が漂ったのは事実です。
ここでは、当時の喜田選手のサポーターに対する対応を考えるととともに、喜田拓也という選手が横浜F・マリノスのキャプテンで本当良かったことを実感するためここに記します。
ダービーで今季ワーストの試合
先日おこなわれた横浜FCとのダービーマッチ。
我が横浜F・マリノスは、前半にアンデルソン ロペス選手による今季17個目のゴールで先制。
その後も試合を支配しながら両ワイドを中心に攻め続け、このまま行けば戦前の予想通りF・マリノスが楽勝かと思われました。
しかし、前半のうちに横浜FC・林選手のゴラッソで同点に追いつかれると後半は試合の流れが一変。
幾度も相手のカウンターを喰らって最終的に4失点を喫し、横浜FCに4-1の大差をつけられまたもアウェイ三ツ沢での勝利を逃しました。
試合後には、ゴール裏の多くのサポーターが選手たちに向かってブーイングの嵐。
これは無理もありません、絶対負けたくない横浜FCとの一戦にもかかわらず、F・マリノスは一方的なスコアで木っ端微塵にされたのですから。
F・マリノスサポーターにも、チャンピオンクラブを後押ししているプライドがありますよね。
一人サポーターの前に立つ喜田キャプテン
すべての選手が去った後、再び喜田選手は一人サポーターの前に現れ、中心メンバーと何やら話し合いをします。
最初は、それらサポーターに呼びつけられたのかと思われましたが、実は喜田選手自らの意志でサポーターの前へと向かったとのこと。
個人的には「選手は選手で一生懸命戦っているのだから、サポーターが差し出がましいことをするのは見苦しい」という感想を持っています。
今季、他のクラブでも選手とサポーターがゴール裏で話し合うシーンを現地や映像で何度も見かけました。
中でも、G大阪はF・マリノスにホームで敗れた際、ゴール裏にてサポーターと選手や監督による「長い協議」がおこなわれましたね。
その際、宇佐美選手が涙ながらに訴えかけるなどしてお互いに和解。その後のガンバの快進撃はご存じのとおり。
話し合いの仕方によってはそれなりに大きな効果が得られるのかと、むしろガンバの豹変ぶりに驚かされました。
しかし、今回の横浜ダービーのように選手1人が多数のサポーターに対峙するというのはあまり例がありません。
「大きなトラブルには1人で対処してはいけない、複数の人間で対処せよ」はビジネスなどでは当たり前のこと。
リーダーである喜田選手もそのことは承知だったに違いありません。
しかしながら、彼が1人で対処しようとしたのは、今回のこの状況をトラブルと捉えなかったからでしょう。
むしろ、1人の方が話がしやすく、サポーターとの意見交換がスムーズにできると感じたのではないでしょうか。
サポーター側も喜田選手のそのような前向きな姿勢や、揺るぎ無いキャプテンシーを感じ取ることで、お互いに冷静な話し合いができたのです。
お互いが話した内容は不明ですが、それぞれが熱い想いを存分に伝え合い、納得した形で話が進められたのではないでしょうか。
キャプテンである前に一人の人格者
その後のゲキサカの記事によると、喜田選手は今回の横浜ダービーで最高の雰囲気を作り出したサポーターへ感謝の言葉を述べるとともに、ダービーで敗れたことに対し自分たちの力不足を口にしました。
さらには「彼らに要求することはない。きょうの試合を観て、観に来る人がたとえゼロになったとしてもおれたちはやる。
逆に、自分たちの戦う姿で応援したいと思わせるのが自分たちの仕事だと思う。
その姿勢に賛同してもらえるのであれば、また背中を押してくれると思う。
それを見せるのが選手、おれたちの仕事」とキッパリ言い切っています。
この言葉を聞いて、F・マリノスから離れるサポーターは一人もいないでしょう。
むしろ、彼の言葉にサポーターは心をさらに強く掴まれ、選手が最高のパフォーマンスで勝利できるようこれまで以上に必死に後押しするのではないでしょうか。
若手の頃の喜田選手は多くの先輩たちにいじられ(今でもいじられているか 笑)、どこか頼りない存在ではありました。
しかし、現在では強いF・マリノスの象徴的選手であり、キャプテンとしてはもちろん一人の人格者として立派な人間へと成長しました(現在も成長中)。
もちろん、喜田選手がF・マリノスのキャプテンであったことを心から感謝します。
さらには、これからもぶれない姿勢でキャプテンシーを存分に発揮したり、力強い言葉で私たちサポーターを含めてF・マリノスを一つにまとめ上げてくれることを心から期待します。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
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