期せずして首位と最下位のクラブ同士の対戦となった今回の神奈川ダービー。その順位が示す通り4発のゴールで湘南を圧倒するなど、F・マリノスの強さが存分に発揮された結果となった。ここでは、2023年7月2日(日)に日産スタジアムで行われたJ1第19節「横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ戦」のレビューを記します。
目次
F・マリノス スタメン
F・マリノスのスタメンは、前節0-1で勝利した広島戦から1名を入れ替えるにとどまる。
ボランチの一角には、喜田選手に代わり藤田選手が5月14日のアウェイ新潟戦以来6試合ぶりにリーグ戦先発に起用。
CBには、上島選手が2試合連続。同じく、右SBの小池裕太選手がアウェイ広島戦に続き2試合連続してスタメンに名を連ねた。
また、前線にはアンデルソン ロペス選手、ヤン マテウス選手、エウベル選手のいつものブラジル人トリオに加え、トップ下の西村選手がアウェイ鳥栖戦以来9試合連続で先発起用となった。
サブメンバーには、GK白坂選手のほか、4月15日のアウェイ湘南戦以来リーグ戦出場から遠ざかる井上選手や、植中選手が2試合連続メンバー入りしてリーグ戦初ゴールを狙う。
一方湘南は、ミッドウイークに浦和と試合を行い中3日ということもあり、前試合から5名を入れ替えて連敗歯止めを試みる。
【前半】湘南のお株を奪う素早いプレス
立ち上がり、湘南は積極的に相手ゴールへと迫ろうとするが、F・マリノスの素早いプレッシャーに圧倒されミスパスを連発。逆にF・マリノスの逆襲にあってピンチを迎えることに。
すると、早速F・マリノスに先制点が生まれる。
6分 松原選手Gooooooooal!
ボールを受けたエウベル選手がカットインしてゴール前に持ち込むと、いつの間にかゴール近くに上がってきた松原選手にパス。
松原選手はワントラップして右足を振り抜き、見事湘南ゴールにシュートを突き刺し今シーズン2ゴール目をマークする。
湘南としては、前節広島戦におけるエウベル選手のゴールが目に焼き付いていたのか、ほぼマークがエウベル選手に集中してしまい、松原選手の存在には気づいていなかった様子。
そのため、松原選手はほぼフリーの状態でいつもの豪快なシュートを打つことができたため、さすがのGKソン ボムグン選手も防ぎようがない。
このゴールにより、松原選手はホーム鹿島戦に続き今シーズン2ゴール目を挙げて「年1ゴール」を返上。しかも、Jリーグ200試合目出場でのゴールという記念すべき一弾となった。
先制点を奪ったF・マリノスは相手へのプレッシャーの手を緩めることなく、立て続けに得点を奪う。
10分 A ロペス選手Gooooooooal!
湘南の低い位置からのビルドアップに対し、前線に駆け上がっていた松原選手がパスコースをふさぐと、それに連動してヤン マテウス選手がプレッシャーをかけて相手のボールをカット。
ヤン マテウス選手からのパスを受けたアンデルソン ロペス選手は、相手ディフェンダーに圧力をかけられるが、体制を崩しながらも冷静に左足で流し込みF・マリノスに追加点をもたらし2-0とする。
このゴールに象徴されるように、高い位置からプレッシャーをかけてゴールを奪うやり方は、むしろ湘南が得意な戦法。
途中、相手に惜しい場面を与えることもあったが、前半はほぼ一貫して湘南がやりたいことをF・マリノスが実践して、2つのゴールを奪う結果となった。
F・マリノスにさらなる決定力があれば、あと2〜3点は奪えても不思議ではない優位な展開で前半を締めくくる。
【後半】植中選手らの初ゴールで6連勝達成
F・マリノスは後半最初からの選手交代は無し。一方、湘南は茨田選手に代えて奥野選手、平岡選手に代えてタリク選手をピッチに送り修正を試みる。
後半立ち上がりは、前半とは打って変わり湘南が前線から激しいプレスをかけてF・マリノス陣内に攻め込む。
47分には、タリク選手からのスルーパスを受けた中野選手が右足でシュートを放つも、GK一森選手が素早く反応してゴールを許さない。
湘南に傾きかけた嫌な流れを断ち切るかのように、F・マリノスに追加点が生まれる。
51分 A ロペス選手Gooooooool!
中盤での攻防からF・マリノスがボールを奪うと、ボールを受けたヤン マテウス選手が細かいステップから左足でセンタリング。
アンデルソン ロペス選手が、後に下がりながらも狙い澄ましたようなヘディングシュートでこの日2点目のゴールを挙げ、F・マリノスはリードを3点差に広げる。
このF・マリノスの3点目は、ロペス選手ならではの決定力が存分に発揮された見事なゴールだった。しかしながらそれにとどまることなく、中盤でボールを奪った渡辺選手の抜群な切れ味や、ドリブルで持ち上がるといった卓越した判断力も見逃すことができない。
もちろん、ヤン マテウス選手による正確なアシストも、アンデルソン ロペス選手がゴールを挙げる大きな要因となったのは言うもでもない。
67分 F・マリノス選手交代
渡辺選手→山根選手、西村選手→植中選手
後半22分には渡辺選手に代えて山根選手がボランチに。西村選手に代えて植中選手がトップ下に入る。
74分 F・マリノス選手交代
ヤン マテウス選手→水沼選手、エウベル選手→井上選手
続く後半29分には、マスカット監督は両ワイドの選手を入れ替えさらに攻勢をかけようと試みる。
75分 湘南Goal
すると、その直後の後半30分、ドリブルで交わされた小野瀬選手を小池裕太選手がペナルティエリア内で倒してしまい、湘南にPKを与える。
そして、この試合を最後に日本を離れる町野選手が冷静に決めて3-1と湘南が追い上げる。
77分 植中選手Gooooooooal!
しかしながら、湘南が2点差に追い上げたのも束の間。
後半32分、カウンターの展開から水沼選手の放つシュートが相手GKに弾かれたのを見逃さず、ゴール前に詰めてきた植中選手が右足のボレーで豪華に蹴り込み4-1に。
再び湘南を3点差に引き離すとともに、植中選手にとってはF・マリノス移籍後待望のJ1リーグ戦初ゴールを挙げることに成功した。
81分 F・マリノス選手交代
エドゥアルド選手→畠中選手
その後はお互いのせめぎ合いが続くもゴールは挙げられず4-1のまま終了。F・マリノスはアウェイG大阪戦から勝ち続けてリーグ戦6連勝をマーク。暫定ではあるがしっかり首位の座を守り切った。
一方、湘南は4連敗を喫してしまい最下位からの脱出はならなかった。
MVPは松原・一森・植中の各選手に!
この試合のMVPには、先制点ゴールを挙げたり、90分間走り続けたりして攻守にわたる活躍を見せた松原選手。
ファインセーブや的確なフィードでF・マリノスに勝利をもたらした一森選手。自身J1リーグ初ゴールを挙げた植中選手の3名が選ばれた。
中でも、「32歳ではあるがもっともっと上手くなってチームに貢献したい」とコメントした一森選手の真面目な人柄が垣間見れたのは嬉しかった。
次節は現在の力を証明するのに最適な相手
今回植中選手がJ1リーグ初ゴールを挙げられたり、小池裕太選手が2試合連続プレーして勝利に貢献できたり、上島選手が2試合連続スタメン起用されたことは、F・マリノスにとって大きな戦力の底上げができたことは間違いない。
また、これまでサブメンバーに甘んじることが多かった藤田選手がスタメンで90分プレーできたり、井上選手が久しぶりにリーグ戦に出場して彼らしい躍動感あるプレーを見せてくれたことも、今後の期待が大いに高まる。
次節は、今年ホームで引き分けた名古屋との対戦だ。昨年のアウェイ名古屋戦は0-4で快勝できたものの、今年はこれまで強力なカウンターを武器にリーグ戦2位につけていることから、次節も決して楽な試合にはならないだろう。
しかしながらマスカット監督の見事な采配により、主力選手はもちろんのこと、これまでベンチを温めることが多かった選手たちの底上げが図られ、F・マリノスの戦力は大いに充実している。
そのため、これまでのような積極果敢な戦いぶりができれば、名古屋を圧倒することは決して不可能ではない。
いや、次の名古屋戦だけではなく、その先に続くリーグ戦や天皇杯、ルヴァンカップを勝ち取るための準備は着々と進んでいると言っても過言ではない。
まずは、チャレンジャー精神で目の前の試合に集中して、選手・スタッフ・サポーター一丸となって勝点3を横浜に持ち帰りたい。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます。次の名古屋戦が後半戦一つ目の山になりますが、怯むことなく最後まで戦い抜きましょう!
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