地力でねじ伏せた勝利〜【天皇杯2回戦】横浜F・マリノスvsブリオベッカ浦安戦観戦記

F・MARINOS

いわゆる格下にもかかわらず、浦安はF・マリノスに勝利するため選手達とサポーターが一丸となって戦っていた。最後はF・マリノスに軍配があがったものの、天皇杯初戦に勝利する難しさをあらためて痛感させられ試合だった。ここでは、2023年6月7日(水)にニッパツ三ツ沢球技場で行われた天皇杯3回戦「横浜F・マリノスvsブリオベッカ浦安戦」レビューを記す。

F・マリノスのスタメン

F・マリノスは、先日のFC東京戦から全員を入れ替えて天皇杯2回戦に臨む。

GKには、J1第2節浦和戦から約3ヶ月半ぶりにオビ選手がスタメン起用。

実力と人気を兼ね備えながらも、長い期間先発から外れていたオビ選手が満を持してF・マリノスのゴールマウスを守る。

そのほか、實藤選手・木村選手・小池裕太選手・榊原選手・井上選手が、5月24日のルヴァンカップ・アウェイ札幌戦以来のメンバー入り。

山根選手はU-20W杯から帰還して初のスタメン入り。杉本選手はF・マリノス移籍後初のスタメン起用となる。

サブメンバーには、白坂選手がF・マリノス移籍後初のメンバー入りを果たした。

植中選手、村上選手は、實藤選手らを同じくルヴァンカップ・アウェイ札幌戦以来のメンバーに名を連ねる。2006年6月26日生まれの白須選手は、誕生日を目前としたこの日に初のトップチーム合流となった。

一方、浦安は、前節から2名を入れ替えるにとどめて、ほぼトップチームのメンバーのままF・マリノスに挑む。

【前半】上島選手→井上選手で先制

格下でありながらもほぼベストメンバーで戦う浦安に対し、ターンオーバーの「弊害」によりボール回しに苦心するF・マリノス。しばらくこの構図のまま試合が進む。

それでも、実力で上回るF・マリノスが、個の力でゴール前へと侵入してシュートを放とうと試みる。

一方、浦安はロングボールを多用し、F・マリノスの高いディフェンスラインの裏を狙う作戦に徹する。

お互い決定機を掴めない中、26分F・マリノスに待望の先制点が生まれる。

26分 井上選手Gooooooooal!

上島選手からのロングボールに、走り込んできた井上選手が相手ディフェンダーを交わしてGKと1対1に。

GKが前に出てきたのを見逃さない井上選手は、冷静にループで流し込んでF・マリノスに先制点をもたらした。

その後は、少ないながらもお互いチャンスを迎えるが、それぞれ得点には至らず1-0で前半を折り返す。

【後半】交代選手が結果を残す

46分 F・マリノス選手交代

マルコス選手→植中選手

F・マリノスは、後半最初からマルコス選手に代わり植中選手をピッチに送り4-4-2のフォーメーションに。杉本選手植中選手の2人のストライカーにより決定機を作り出そうと試みる。

しかしながら、この作戦はF・マリノスとって裏目となる。マルコス選手が抜けたことで中盤の人数が薄くなり、浦安に中盤を支配されてF・マリノスは何度かピンチを招いてしまう。

62分 F・マリノス選手交代

杉本選手→吉尾選手、水沼選手→村上選手、實藤選手→エドゥアルド選手

そこで、マスカット監督は悪い流れを変えるため、まずは3名の選手を入れ替える。

杉本選手に代わり吉尾選手トップ下、水沼選手に代わり村上選手左ワイドエドゥアルド選手が實藤選手に代わってCBの位置に入り、再び4-3-3のフォーメーションに戻すことに。

このシステムが功を奏したのか、67分トップ下の吉尾選手からのスルーパスを植中選手がネットを揺らすも、惜しくもオフサイドの判定でノーゴールに。

76分 F・マリノス選手交代

井上選手→宮市選手

さらに攻勢を強めるため、マスカット監督は井上選手に代わり宮市選手左ワイドに起用。左ワイドの村上選手は井上選手に代わり右ワイドに回る。

78分 エドゥアルド選手Gooooooooal!

その2分後、吉尾選手の左からのCKにエドゥアルド選手が頭で合わせて、F・マリノスがリードを2点差とする。

その後もお互いの攻防が続くも試合はこのまま終了となり、2-0でF・マリノスが勝利し3回戦進出を決めた。

浦安の健闘&オビの活躍が目を見張る

この試合でF・マリノスは見事勝利をおさめたものの、対する浦安の健闘も見逃せない。

特に、後半になると逆転を狙う浦安の勇気ある戦いぶりが、格上であるF・マリノスを苦しめていたのは間違いない。そのことは、後半のシュート数やCKの数からもうかがえる。

後半のシュート数は、F・マリノスの6本に対し浦安は倍近くの11本。また、CKについては、F・マリノスの2本に対して浦安は9本ものCKを獲得してF・マリノスゴールを脅かした。

浦安サポーターの懸命な応援も、浦安の選手たちの背中を後押ししたことは間違いない。

一方、F・マリノス側は苦しめられながらも、いくつかの好材料を得ることができた。

中でも、オビ選手は幾度ものファインセーブで浦安の決定機を阻止し、F・マリノスのゴールマウスを死守した。

もしも、これらのセーブの内1本でもゴールを許したとしたら、試合の流れは大きく浦安に傾いていた可能性がある。

オビ選手はF・マリノスの勝利に大きく貢献するとともに、これまでメンバー外に甘んじてきた鬱憤を晴らし、自分の実力をアピールすることに成功した。

久しぶりにスタメン出場した井上選手も、プレースタイルの向上やゴールという具体的な結果を披露できたことで今後のスタメン復帰も十分期待できる。

また、トップチーム同様、交代選手の活躍も見逃せない。

中でも、2点目のゴールは、交代でピッチに入った吉尾選手の正確なアシストエドゥアルド選手の決定力あるヘディングシュートから生まれたもの。

また、宮市選手をはじめ、植中選手村上選手は得点こそ挙げられなかったものの、チームプレイに徹する抜群の動きで今後のゴールを予感させた。

ただし、一つだけ言わせてもらうなら、ボランチについてはトップチームとは大きな実力の差を感じざるを得なかった。

榊原選手山根選手はボールに触れる機会が多かったものの、簡単なプレーに終始することが多く感じられた。

つまりは、喜田選手渡辺選手のように早い判断で効果的なパスを出したり、相手の決定機からボールを奪って素早く攻撃に転じるなど、得点に結びつく決定的なプレーを演じられるまでに至らなかった。

ここが上手に機能していればより中盤が支配でき、もっと楽に勝利できたと感じたのだがいかがだろうか。

いずれにしても、天皇杯で勝利する難しさをあらためて痛感させられる試合であった。

町田に勝利し3回戦突破を狙う

3回戦は、金沢に2-3で勝利した町田との対決が決定。

これまでぶっちぎりでJ2トップを走る町田との対戦は、F・マリノスが天皇杯を獲得する上で大きな関門になるのは間違いない。しかも、アウェイでの戦いとなるため、勝利する難しさはひとしおだ。

浦安戦と同じくミッドウイークの開催となるため、マスカット監督の選手起用が大きなキーポイントとなるだろう。そのことは同じく町田にも当てはまる。

果たして、町田はエリキ選手の出番はあるのか。3回戦とは言え、我々F・マリノスサポーターはこの試合からも目が離すことができない。

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茂shigeru
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最後までご覧いただき本当にありがとうございます。まずは、次の柏戦に全力を尽くしましょう。

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