サッカー日本代表が強さと引き換えに失ったものとは?

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ワールドカップに引き続き、サッカー日本代表がアウェイにもかかわらずまたもドイツ代表を撃破しました。

頼もしい限りです。しかし、強いにもかかわらずここ数年の代表戦てあまり人気ありませんよね。何が原因なんでしょう。

ここでは、サッカー日本代表が失いつつある大切な3つのことについてみていきましょう。併せて、30年経過した現在での成長続けるJリーグについても触れてみます。

ぜひ、最後までご覧いただければ嬉しいです。

日本代表が失った3つのこと

ここ数年、サッカー日本代表はとても強くなりました。それと引き換えに、日本サッカーはかけがえのないものを失いつつあることを私たちサッカーファンは忘れてはいけません。

国内組中心から国外組中心に

かつて、日本代表と言えば国内でプレーする選手がほとんどを占めていました。

ところが、最近ではヨーロッパ5大リーグを中心にプレーする選手が主流で、国内組はほんのわずかにすぎません。

これにより、多くのファンからは代表選手に対する親近感が失われました

特に、Jリーグで我がクラブを積極的にサポートするコアな存在にとっては、そのことが顕著に表れています。

すでに欧州などに旅立っていった選手よりも、身近で応援できる選手たちの方が断然親しみが湧くのは当然ですから。

そんな身近で親しみのある選手が圧倒的少ない代表戦は、彼らにとって眠い目をこすりながら積極的に応援するほど価値を感じないのは無理もありません。

象徴的選手の不在

海外の厳しい環境で揉まれていることもあり、海外組中心とする現在の日本代表選手達のレベルは格段に向上しました。

実際、W杯では強豪と称されるドイツ代表やスペイン代表を撃破。

先日の敵地での国際親善試合でも、ドイツ代表を4-1で退ける快挙を成し遂げています。

しかしながら、普段あまりJリーグなどを観戦しない「にわか日本代表ファン」を惹きつけるには至っていません

なぜなら、かつてのカズや中田英寿、中村俊輔、本田圭介のような、「日本代表といえばこの選手!」と言える象徴的存在が今の日本代表からは失われているからです。

果たして、現在の久保選手や三苫選手らに、象徴的存在をイメージする方は一体どれほどいらっしゃるのでしょうか。

彼らは以前の日本代表よりもスキルには長けていたり、見た目が洗練されていたりします。

しかし、W杯進出のためジョホールバルで戦っていた選手達のように、荒々しさを兼ね備える「サムライ」のイメージからは程遠いのが現実です。

日本代表はサッカーだけではない

さらには、かつてのWBC侍ジャパンの大活躍や、近頃のバスケットやラグビー日本代表の躍進が、「にわかサッカー日本代表ファン」のサッカーへの興味を失わせつつあるかもしれません。

なぜなら、WBCやバスケット、ラグビー日本代表選手からは勝利への圧倒的な熱量がテレビ画面を通しても存分に感じられていたからです。

一方、サッカー日本代表選手たちからは技術的な上手さは感じられても、勝利に対する執念のような熱い心の動きが感じられないのは何故でしょう。

選手たちは必死でプレーしているのは間違いありません。

もしかしたら、指揮官の持つ雰囲気が選手たちを画一的にしてしまっているのでしょうか。

「にわか日本代表ファン」はあくまでもにわかファンであり、さらには新し物好きです。

たとえ「スポーツは結果が全て」とは言っても、彼らの心を繋ぎ止めるのは結果や技術の向上だけでは限界があります。

残念ながら、今の日本代表には彼らを繋ぎ止められるだけの魅力が不足していると感じて仕方ありません。

右肩上がりのJリーグ

サッカー日本代表の人気が低迷傾向だからといって、日本のサッカー人気が冷めてきたとは言えません。

Jリーグは30年経過した現在でも成長し続けています。

Jリーグ入場者数が伸びている

Jリーグが開幕した1993年度の年間入場者数は320万人ほどでした。

そして、当初10クラブでスタートしたJリーグは、30年近く経過したコロナ禍前の2019年にはクラブ数が55へと増加。

それに伴い、年間入場者数は1000万人を超える人気を博しているから驚きです。

年齢別では40代が最も多く、次いで10〜20代、50代、60代、30代と続いています。

このことから、Jリーグ開幕当初の10代から20代が若者たちが、年齢を重ねても応戦し続けていることが見て取れます。

日本プロサッカーリーグ - Wikipedia

ラ・リーガに似ている!?

それでは、なぜJリーグの人気は右肩上がりを継続しているのでしょうか。

ここからはあくまでの私の想像ですが、Jリーグにはスペインのラ・リーガと共通するものがあると考えます。

スペインでは、代表戦よりも常日頃行われるリーグ戦の方が盛り上がると言われています。

それは、もともとスペインは複合王政であり、国家に対する意識よりも地元愛が強いことに由来しています。

これにより、それぞれの地域が威信をかけて戦う「クラシコ」のような試合が大盛り上がりするのです。

一方、日本の戦国時代では、戦国武将を中心にしてそれぞれの地域が戦(いくさ)で領土の取り合いなどを行っていました。

それが何百年経った今でも日本人のDNAの中に色濃く刻まれ、Jリーグが30年経過した今でもラ・リーガのように地元を愛する人々の闘争心が掻き立てられると仮定します。

身近な存在

そんな自分の地域をこよなく愛する日本人にとってJリーグは身近な存在であり、そこに所属する選手達に愛着が湧くのはサポーターとして当然のこと。

一度Jリーグの魅力に取り憑かれた方が、なかなかそこから離れられない理由はそこにあり、長年に渡りJリーグ人気が継続する大きな要因の一つになっています。

代表戦が人気を取り戻すには?

これまで、代表戦の人気が薄れてきた要因と、Jリーグの観客数が年々増加している理由について述べてきました。

最後に、サッカー日本代表戦が以前のような輝かしさを取り戻すにはどうしたら良いかについて考えてみましょう。

指揮官を変更する

森保監督は、日本代表のサッカーを良いようにも悪いようにも変えました。

結果を出せるようになった一方で、先述したように選ばれる選手に魅力を感じなくなったり、森保監督が求めるサッカー自体が面白くないなど否定的な意見があります。

ならば、指揮官が変更されれば、これまでの様々な代表や、いろいろなクラブを見れば日本代表のサッカーが劇的に面白みが増せることは容易に想像できるでしょう。

たとえば、横浜F・マリノスにアタッキングフットボールを浸透させ、カウンター主体のサッカーから超攻撃的なスタイルへと劇的な変化を遂げさせたアンジェ ポステコグルーのような監督の就任のように。

しかしながら、森保監督のサッカーは結果を出しており、本人はもとよりサッカー協会も彼を辞任させるつもりはなさそうなことから、このタイミングでの指揮官の変更はまずあり得ないでしょう。

以前、ポステコグルー氏が日本代表に興味を持っていることを何かの記事で見た記憶があります。

とは言え、彼もプレミアリーグに挑戦し始めたばかりということもあり当分は実現しそうにもありませんね。

世界に誇るリーグに成長させる

Jリーグ人気が右肩上がりである以上、日本代表戦人気復活のためには1人でも多くのJリーガーを代表に送り込む必要があります

しかしながら、代表に選出されるのは「Jリーガーよりも海外組の方が相応しいといった」といった偏った考えがあることに、同じ選手同士にもかかわらず不平等さを感じざるを得ません。

とは言え、ほとんどの海外組はJリーグで結果を出したことで海外移籍が果たせたことを忘れてはなりません。

つまり、以前とは比べ物にならないほどJリーグのレベルが高くなったことを意味し、たとえ海外に移籍しなくても、Jリーグには代表で通用する選手が数多くいることを証明しています。

Jリーグがヨーロッパ5大リーグとを同じと考えるには、選手一人一人の技術や得られる報酬などを考えると時期尚早かもしれません。

しかし、力のあるJリーガーを1人でも多く代表に呼び寄せることでリーグ自体の価値が上がり、割と近い未来にJリーグが世界に誇れるリーグに成長できる可能性を意味しています。

茂shigeru
茂shigeru

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