公式戦4連敗中のF・マリノスでしたが、そのことを微塵も感じさせない動きで相手を圧倒。
5-1で勝利して天皇杯準決勝へと駒を進めることができました。
それでも、途中退場者を出すなど波乱含みの展開でしたが、山根選手のプロ初ゴールも飛び出したり、小池選手が活躍したりするなど、F・マリノスにとって大きな意味ある勝利でしたね。
ここでは、2024年9月25日(水)にニッパツ三ツ沢球技場で行われた天皇杯準々決勝「横浜F・マリノスvsレノファ山口戦」観戦記を記します。
目次
F・マリノスのメンバー
先日の広島戦から8名を入れ替えてきたF・マリノス。
9月4日ルヴァンカップ札幌戦以来、飯倉選手と小池龍太選手がスタメンに名を連ねました。
中でも、小池龍太選手はキャプテンマークを巻いて出場し、連敗中のチームに闘争心を注ぎ込む役割を担いました。
【前半】波乱含みの展開
格上の力を存分に見せつけるかのように、F・マリノスは公式戦4連敗中とは思えない勢いで試合を支配しました。
すると、その流れのまま待望の先制点を手繰り寄せます。
16分 山根選手Goal!(1-0)
ペナルティエリア前でのジャン選手とのパス交換から、山根選手はしなやかに右足を振り抜きゴール右隅に突き刺します。
ジャン選手がタメを作ってくれたことで、比較的余裕を持って打つことができましたね。
それにしても、相手GKの手の届かない位置を狙って打った見事なシュートでした。
あの「幻のゴール」から約1年半ぶりの時を経た、山根選手にとってのプロ初ゴールですから、本人にとってはもちろん、サポーターにとっても嬉しさひとしおです。
いっそ、その勢いのまま試合を制するかと思えるほどでしたが、天皇杯は簡単ではありませんね。
山口に一瞬の隙をつかれて同点ゴールを許します。
23分 山口Goal(1-1)
F・マリノスの弱点であるSB後方のスペースをロングボールで突かれると、ボールを追う渡邊選手と相手選手が交錯して両者とも転倒。
後から走り込んできた山口側の別の選手にボールを奪われ、最後は飯倉選手が交わされて1-1の同点とされてしまいます。
おそらく、飯倉選手にとっては、渡邊選手がカバーできると思っていたのでしょう。
ところが、渡邊選手の転倒により1対1を強いられ、突然の状況変化に対応しきれなかった感じです。
むしろ、確実に仕留めた相手選手を褒めるべきではないでしょうか。
36分 ジャン選手退場
さらに、F・マリノスにとって風雲急を告げるアクシデントが発生。
相手と競った際のプレーが危険行為とみなされ、ジャン選手は一発レッドで退場処分となってしまいます。
帰宅後映像を確認した際には、決してレッドカードに値する危険なプレーではなく、むしろお互いがほぼ同時にボールにへとアタックしているように見えましたがいかがでしたでしょう。
ジャン選手の方が足が長く、相手よりやや遠目からアタックしたことで審判にはレイトタックルに見えたのでしょうか。
特に、VARが介入した様子もなく、マリサポとしては納得がいかない判定でしたね。
個人的にはもう少しジャン選手を見てみたかっただけに、とても残念な退場ではありました。
これにより、F・マリノスは数的不利を強いられ、スタジアムには不穏な空気が漂ったのは言うまでもありません。
ところが、その5分後、相手選手が2枚目のイエローカードにより退場して10対10の同数に。
サポーターの必死の後押しもあって、不穏な空気が一変して再び戦闘モードへと切り替わります。
【後半】F・マリノス久々のゴールラッシュ!
後半最初からの選手交代はありません。
勢いを取り戻したF・マリノスは、相手の疲れも相まってゴールラッシュでサポーターの声援に応えます。
51分 エウベル選手Goal!(2-1)
ロペス選手からの鋭いスルーパスをエウベル選手ドリブルで運び、最後はGKと1対1になるも確実に流し込んで再び1点差とします。
その前に、ワンタッチでロペス選手へと縦パスを供給した山根選手にもあっぱれですね。
見事な連携から生まれたゴールと言えるのではないでしょうか。
59分 小池龍→加藤聖、山根→喜田、井上→水沼
先発の3名は、いずれも自らの強みを存分に発揮してチームの勝利に貢献しました。
小池選手はキャプテンとしてチームを引っ張り、山根選手は自らのゴールを含む2点に絡み、井上選手はスピードを武器に幾度もチャンスメイクしました。
中でも、久しぶりに先発出場した小池龍太選手については、プレーだけでなく精神面でも大きな役割を果たし、試合後のコメントからは、F・マリノスにかける想いや責任感の強さがひしひしと伝わります。
67分 エウベル→ヤン
ヤン選手がエウベル選手に代わり右ウイングに入り、先に途中出場の水沼選手が左ウイングに入りました。
71分 ヤン選手Goal!(3-1)
その途中出場のヤン選手が、同じく途中出場の水沼選手のコンビネーションで左サイドを突破。
最後は、ヤン選手が水沼選手のラストパスに右足を合わせてゴールして2点差にリードを広げます。
76分 渡邊選手→山村選手
渡邊選手は、シュート体制に入った相手と競った際に足を痛めたのでしょうか。
足を攣っているようにも見えましたが、深刻な怪我などでないことを祈ります。
代わりに入った山村選手は、7月10日天皇杯3回戦も水戸戦以来の先発出場となるでしょうか。
久々の登場でしたが安定感抜群でしたね。
体の大きさもあって相手と競り負けることがなく、過密日程を乗り切る上で欠かせない選手の一人と感じさせるプレーをしてくれました。
77分 水沼選手Goal!(4-1)
山村選手がピッチインしたその約1分後でした。
西村選手が、リスタートから間髪入れずに右サイドのヤン選手にスルーパスを供給。
すると、左サイドを駆け上がるフリーの水沼選手へと折り返し、水沼選手は難なく得点して4-1に。
人気者・水沼選手のゴールだけに、この時ばかりはスタジアムのボルテージがワンランクアップしたことは言うまでもありません。
86分 ロペス選手Goal!(5-1)
最後は、仕上げとばかりにエース・ロペス選手が締めくくります。
西村選手とのコンビネーションから、左足のキックでGKを交わしてゴール。
試合はこのまま終了し、F・マリノスが5-1で山口を振り切りました。
流れを変えられる大きな勝利
ひとまずは、山口に勝利したことで公式戦連敗を阻止できました。
試合後のハッチンソン監督は「クラブに関わるすべての方々にこの勝利を届けたかった」と胸の内を語っています。
また、喜田選手においては「まずアップに入った時に、サポーターの考えていること、思いが感じ取れたのでそれをチームに共有した」と述べていて、我々サポーターの思いを汲み取ろうとしてくれています。
今回山口に勝利して、天皇杯準決勝に駒を進めたことは連敗中のF・マリノスにとって大きな収穫です。
それでも、リーグ戦の借りはリーグ戦、ルヴァンカップの借りはルヴァンカップ、ACLの借りはACLで返すことにより、本当の意味で流れを変えることができたと言えるではないでしょうか。
過密日程で苦しい状況が続くのは否めません。しかし、多くの試合ができるのは強いクラブの証です。
複数のタイトルが目の前にぶる下がっている以上、一つでも多くを獲得することでよりクラブが強くなれると確信します。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
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