先日の柏戦における宮市選手のゴールについて、今回のDAZN「ジャッジプレイ」の中で取り上げられました。永戸選手のプレイがファールに該当するか否かの内容です。番組では、概ねノーファールとの見解。あまり歯切れは良くありませんが、ひとまず胸を撫で下ろしました。ここでは、2023年6月13日(火)に放映されたジャッジプレイについて触れてみます。
目次
永戸選手は概ねノーファール
宮市選手の逆転ゴールで劇的な幕切れを飾った先日の柏戦。
歓喜したのも束の間、F・マリノス側にファールの可能性があるとのことでVARが介入。主審がオンフィールドレヴューを行った結果、ノーファールとなって判定が覆ることはなかった。
「ジャッジプレイ」ではひとまずノーファール
この判定がDAZN「ジャッジプレイ」で取り上げられ、今回はひとまずのところノーファールだという見解にまとまった。
つまり、宮市選手のゴールが生まれる一連の流れに対し、永戸選手のプレイは影響を与えてなかったという判断だ。
仮に、エドゥアルド選手の位置がボールから距離があり、そのまま後方へボールが転がっていれば、永戸選手は細谷選手に対して妨害したとみなされ、永戸選手がファールが取られても仕方なかったとのこと。
それに関しては、ジャッジプレイに参加したメンバー全員の意見はほぼ一致し、私自身も異議を唱えることはないと感じる。
同じプレイでも状況により判定が変わる
ここでは、永戸選手が細谷選手を結果的に倒してしまったという事実に対し、主審が下す判定が状況により変わる可能性があることを示唆している。
つまり、フットボールと言うのは自由度が高く人間性を重視したスポーツであり、多少ファジーなところがあることを意味している。
今回の永戸選手のプレイは、状況により白にもなり黒にもなり得るグレイな色であった。しかしながら、その曖昧な色を主審自らが判断して白黒ハッキリさせたことは、私個人的にはとても評価できると感じている。
できることなら、VARなど介入して欲しくなく、その場で主審が即断したのであれば尚良かった。主審が直接見た目で永戸選手のプレイを判断してほしかった。
VARの弊害の一つに、判断が下るまでに時間がかかりすぎることが挙げられる。せっかくの劇的なゴールも、VARによる判断の遅さに水を刺されてしまっては元も子もない。
三笘の一ミリはVARのなせる技
一方、VARの凄さが証明された事例として、先日のワールドカップにおける、いわゆる「三笘の1ミリ」が挙げられる。
「三笘の1ミリ」は、先日の柏戦の場合とは異なりファジーな状況ではなく、ボールがラインを割っているか否かという絶対的な事実を、VARを駆使したことで判明できた典型的な好事例だ。
まさにVARのなせる技であり、そこには主審の主観が入る余地は1ミリもない(三笘の1ミリだけに)。こういう状況では大いにVARを活用して白黒付けるべきだ。
VARはサッカーの判定を進歩させたのか
このように、VARの使い方次第でサッカーの見応え度は大いに異なる。サッカー先進国であるヨーロッパではいち早くVARが導入されたものの、その判定をめぐりさまざまなトラブルに発展する事例が報道されている。
あくまでも、VARは主審の判定を補佐する役割で留めておくことが肝心であり、先に挙げた2つの事例のように、必要に応じて上手に使い分けられることが重要ではないだろうか。
私の理想とする主審像は、ゲームがスムーズに流れている時には全く存在感を感じさせない主審。
さらに、いざ判断が迫られた際には「この主審が判断するなら致し方ない」と周りを十分納得させられるだけの威厳と人格を兼ね備えた主審だ。
欧米では、そのような主審をテレビで見かけることがあるが、果たしてJリーグにはどれだけそのような理想的な主審がいるだろうか。
とは言え、あくまでもサッカーの主役は選手たちであり、主審の一つの判定が選手の運命を左右する。そして、この先も選手のプレーを判定する際には、VARが活用され続けていくだろう。
ならば、VARのような技術が日々進歩するように、選手たちはもちろん、わたしたち観るものも納得できる判断を下せる主審が1人でも多くJリーグに現れることを切に願う。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます。
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