ACLEグループステージ第5戦。
浦項スティーラースと対戦したF・マリノスは、ヤン選手とロペス選手のゴールにより2-0と勝利し、グループステージ3勝目をマークしました。
その勝利の陰には、ゴールしたブラジル人選手はもちろん、チームを支えるベテラン勢の活躍を見逃すことができません。
ここでは、2024年11月27日(水)に横浜国際総合競技場で行われたACLE リーグステージ MD5「横浜F・マリノスvs浦項スティーラース戦」観戦記を記します。
目次
F・マリノスのスタメン
先日の磐田戦に続き、またしても心強いベテラン2名がスタメン入りを果たしました。
飯倉選手については、最初にボスがF・マリノスにアタッキングフットボールを持ち込んだ時の正GKであり、私に言わせれば「アタッキングフットボールの申し子」のような存在。
途中、神戸を経由して再び横浜に帰還し、38歳と年齢を重ねたものの、足元の技術をはじめ攻撃の起点としての存在感は今でも輝きを放っています。
むしろ、さまざまな経験を重ねたことで、さらに技術に磨きがかかっているようです。
また、小池龍太選手については、紆余曲折ありながらも大きな怪我を乗り越え、見事復帰を果たしたもう1名の頼りになるベテラン。
当初はSBとして活躍するかと思われましたが、喜田選手不在の中、今ではボランチで替えが効かない選手のひとりとして大いに存在感を発揮しています。
本日は若い山根選手とのコンビで、どのようなパフォーマンスを繰り広げてくれるのか楽しみです。
【前半】粘って奪った先制点
5バック気味にして守りを固める浦項に対し、終始、F・マリノスがボールを支配する展開が続きました。
そして、前線をはじめとする、多くの選手たちが相手ゴールめがけて何本ものシュートを放ちますが、中々ネットを揺らすことができません。
それは、F・マリノスの攻撃の精度が高くないと言うより、ターンオーバーして主力選手を欠いた浦項の必死の守りの方が勝っていたと言えるでしょう。
一方、時折カウンターを喰らいそうになる場面では、上島選手やエドゥアルド選手を中心とした守備陣が、持ち前のフィジカルの強さを駆使して難なくピンチを防いでいました。
したがって、F・マリノスが失点する気配はほぼ感じられず、いつ先制点を奪えるかに興味が集まっていました。
41分 ヤン選手Goal!(1-0)
F・マリノスの攻撃がようやく実を結ぶのは、前半終了間際の41分でした。
松原選手のカットからロペス選手にボールが渡り、最後はロペス選手のクロスをヤン選手が落ち着いて流し込んでF・マリノスが先制に成功します。
散々攻撃を仕掛けてきた選手たちにとってはもちろん、応戦するサポーターにとっても待ち望んで先制点でしたね。
近頃のF・マリノスは終了間際にゴールが生まれることが多く、これで4試合連続となります。
特に、鳥栖戦と磐田戦についてはいずれもロスタイムに生まれた得点だっただけに、その後の試合の流れを引き寄せる貴重なゴールとなったのは言うまでもありません。
【後半】勝利を引き寄せる値千金G
後半最初からのF・マリノスの選手交代はありません。対する浦項はFW1名を交代です。
先制点を喫した浦項にとって、後半は早い時間での得点が必須となりました。
それにより、前半のような守備的なフォーメーションを廃し、前線に人数をかける4バックに変更して得点を奪いにきます。
案の定、前半よりも浦項の支配率は高まり始めましたが、主力不在が大きく影響してか攻撃に迫力は感じられませんでした。
一方、相手が前がかりになるのはF・マリノスにとっては思う壺で、相手が前線に人数をかけることでその後方にはスペースができ、攻撃がやりやすくなることが期待されます。
それでも、前半12本に続き、後半には10本ものシュートを放ちましたが思うように追加点には結びつきません。
いわゆる、チャンスクリエイトに例えるなら、相当数がカウントされたに違いありません。
77分 エドゥアルド選手→渡邊選手、小池龍太選手→天野選手、西村選手→植中選手
87分 エウベル選手→宮市選手、ヤン選手→井上選手
結果的に、F・マリノスに追加点が生まれたのは、またも終了間際のロスタイムでした。
90+5分 ロペス選手Goal!(2-0)
松原選手がペナルティエリア内で倒されたことで、F・マリノスがPKを獲得。
すると、PK職人ロペス選手が決めてF・マリノスが2-0とリードを広げます。
その後は、浦項側にPKを許すも飯倉選手が見事のセービングでゴールを許さず、ACLEではブリーラム戦に続いてクリーンシート達成。
これにて、F・マリノスはリーグステージ3位とし、次のラウンド進出の可能性をグッと引き寄せました。
頼りになるベテランの活躍
この試合を振り返ると、やはりベテラン2名の活躍が印象的でした。
まずは小池龍太選手。
果たして、この試合では何度ボールに触れていたでしょうか。
もちろん数えてはいないので不明ですが、小池選手の位置取りが素晴らしいため、数限りない場面でボールに絡んでいた印象です。
守備の際には、ボール奪取能力が一際優れているので、たとえ相手にボールを保持されても安心感が半端ありません。
山根選手とのコンビネーションも抜群で、やはり、ボランチの選手の能力が高いと、攻撃と守備の両方に厚みが増して試合自体が引き締まります。
そして、飯倉選手。
PKを止めるなど大いに勝利に貢献しました。
彼が最後尾を務めると、試合の流れにリズム感が生まれますね。
たとえリードしていても変に時間稼ぎすることもなく、球離れも良いので見ている側もストレスを感じません。
彼の後方からの的確な声がけはもちろん、持ち前の明るいキャラクターはフィールドプレーヤーにも伝わり、とても良い影響を与えているのではないでしょうか。
喜田選手がピッチに立っている時には、彼のキャプテンシーがとても頼りではあります。
しかし、喜田選手がいないことで他のベテラン勢が存在感を発揮するなど、新たな効果を生み出しているような気がします。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
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