先日の柏戦で劇的な逆転勝ちしてリーグ戦首位に立った横浜F・マリノス。これまでFUJIFILM SUPER CUPを初制覇し、ルヴァンカップGSを1位突破するなど、5冠の可能性を残し前半戦を折り返しました。ここでは、F・マリノスの前半の戦いぶりを総括します。
目次
【FUJIFILM SUPER CUP】初制覇
シーズンに先立ち行われたFUJIFILM SUPER CUP 2023。
昨年のリーグ王者横浜F・マリノスと、天皇杯を制したヴァンフォーレ甲府との一戦は、国立競技場に50,923人の観衆を集めて開催されました。
F・マリノスはこれまでFUJIFILM SUPER CUPに5度チャレンジするも、目前にしてタイトルの獲得にことごとく失敗。
しかしながら、2023年はエウベル選手と西村選手のゴールにより2-1で甲府に勝利し、ついに念願のタイトルを手にしました。
この試合で際立ったのは、主に新戦力の活躍。中でも、今シーズン柏から移籍した上島選手は、本来のCBではなく不慣れな右SBに起用され、先制点の起点になるなどして存在感を示しました。
また、新戦力ではありませんが、しばらく公式戦から離れていたにもかかわらず、落ち着きのあるプレーで最小失点に抑えたオビ選手の活躍も見逃すことができませんでした。
一方、天皇杯で次々とJ1クラブを倒した甲府。その堂々たる戦いぶりにも観衆の注目が集まりました。
【リーグ戦】1位(11勝3分3敗・勝点36)
11勝3分3敗・勝点36。暫定ではありますが、好調の名古屋や神戸を抑えてリーグ戦を首位で折り返すことになりました。
開幕となったアウェイ川崎戦では、西村選手とエウベル選手のゴールにより1-2で撃破。第5節は松原選手のスーパーゴールが炸裂して2-1で鹿島を振り切りました。
また、第7節の横浜ダービーを持ち前の攻撃力で5-0で勝利し横浜FCを圧倒。第9節神戸戦、第16節東京戦、第17節柏戦をいずれも劇的な逆転勝利でサポーターを魅了しました。
連覇の可能性は?
2022年の17節時点におけるF・マリノスは、10勝4分3敗・勝点34で1位でした。
昨年と順位こそ同じなものの、今年はこれまで11勝3分3敗・勝点36で昨年を上回っているため、折り返し後も順調に勝ち進められれば十分連覇することは可能です。
さらに、今後小池龍太選手や角田選手たちが怪我から復帰したり、宮市選手の出場時間が徐々に伸びてきたりするなど、さらなる戦力の充実がF・マリノスの連覇に拍車をかけそうです。
ただし、他の上位陣と比較すると失点(20)の多さが気になる。現時点では得点(37)を重ねることにより失点の多さがカバーできているが、できる限り不用意な失点を少なくして楽に試合のペースを握りたい。
ロペス選手13得点!
現在、アンデルソン ロペス選手が13得点を獲得して得点ランキングトップに君臨しています。直近では3試合連続複数得点を挙げるなど絶好調。すでに昨年の11得点を上回り、今後の活躍次第ではかなり多くのゴールが期待できそうです。
次いで、エウベル選手の5ゴール、ヤン マテウス選手の4ゴール、西村選手の3ゴールとなっています。エウベル選手以下のゴール数を見ると、アンデルソン ロペス選手と比較して得点数の乖離が気になります。
とは言え、永戸選手がF・マリノス移籍後初ゴールをマークしたり、喜田選手・渡辺選手・藤田選手・松原選手といった前線以外の選手がすでにゴールを挙げたりすることにより、チーム全体の得点力の底上げに寄与してるのは心強い限りです。
強いてあげるなら、アンデルソン ロペス選手に次ぐFWの駒が物足りない点。西村選手以外で、植中選手が長崎で見せた抜群の得点感覚や、杉本選手の以前のような研ぎ澄まされた得点力を期待したい。
アシストについては水沼選手が7、エウベル選手とヤン マテウス選手が6で並んでいます。
【ルヴァン杯】GS1位通過(5勝1敗)
第5節アウェイ札幌戦で敗れはしたものの、開幕から4連勝を飾りトータル5勝1敗と圧倒的な成績でGS突破を決定しました。
今年のルヴァンカップでは、これまであまりリーグ戦で出場機会に恵まれなかった選手の活躍が際立ちました。
中でも、リーグ戦では控えに甘んじることが多かったヤン マテウス選手が4試合に先発出場。第4節のアウェイ磐田戦では決勝ゴールを挙げるなど、抜群なパフォーマンスでチームの勝利に貢献しました。
このルヴァンカップでの活躍がマスカット監督の目にとまり、その後のリーグ戦でスタメン出場する機会が増えてきたのはご存知の通りです。
ルヴァンカップの活躍と言えば、吉尾選手を外すことはできません。
第2戦のアウェイ鳥栖戦と第6節のホーム鳥栖戦で途中出場して得点を挙げたり、その他の試合でさまざまなポジションで存在感を示すなど、今後の大いなる活躍を予感させました。
また、期待のストライカー・植中選手がトータル3ゴールを挙げられたことにより、ロペス選手に次ぐFWとして今後のリーグ戦での出場機会が増えてくれればと良いと思われます。
【天皇杯】2回戦勝利・3回戦は町田
天皇杯2回戦では、都並監督率いるブリオベッカ浦安と対戦。井上選手の技ありゴールと、エドゥアルド選手のCKからのヘディングシュートにより2-0で勝利しました。
勝ったとはいえ、やはり天皇杯で勝利することの難しさを痛感。浦安はF・マリノス相手に一歩も引くことなく果敢に攻め立ててきて、途中オビ選手がパンチングでゴールを防ぐなど、互角以上の戦いを展開してきました。
その内容は数字にも表れていて、F・マリノスのシュート13本に対し、浦安はそれを上回る14本のシュート。さらに、CK5本に対して倍の10本を放つなどして試合を盛り上げました。
3回戦は圧倒的な強さでJ2リーグトップに立つ町田との対戦。F・マリノスにとってまたも試練が待ち受けるが、ぜひとも勝利して4回戦へと駒を進めたい。
ちなみに、町田に勝利した場合、4回戦は今年リーグ戦で敗れている新潟か、J3リーグ首位の富山とのとの対戦が控えています。
【ACL】日程発表・アウェイゴール廃止
先日、AFCよりACLの日程が発表されました。
AFCチャンピオンズリーグ日程(東地区) | |
開催名 | 開催日 |
プレーオフ | 2023年8月22日(火) |
グループステージ | 2023年9月19日(火)〜2023年12月13日(水) |
ラウンド16 | 1st leg 2024年2月13日(火)・14日(水) |
2nd leg 2024年2月20日(火)・21日(水) | |
準々決勝 | 1st leg 2024年3月5日(火)・6日(水) |
2nd leg 2024年3月12日(火)・13日(水) | |
準決勝 | 1st leg 2024年4月17日(水) |
2nd leg 2024年4月24日(水) | |
決勝 | 1st leg 2024年5月11(土) |
2nd leg 2024年5月18(土) |
対戦相手や開催時間、開催場所などの詳細については今後の発表を待ちましょう。
なお、決勝トーナメントではアウェイゴールが廃止され、2試合合計で同点の場合は延長戦とPKで勝者を決定するとのこと。
Jリーグは春秋制が取り入れられているため、リーグ戦終盤にグループステージが始まることからハードなスケジュールが予想されます。難しい状況を克服して、初の栄冠獲得を実現したい。
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