まるで、何度も同じビデオを見せられているかのような、徹底したヤラレっぷりでした。
警戒していたとは言え、仁川のカウンターには目を見張る迫力があり、F・マリノスはことごとく得点を奪われました。
ここでは、2023年9月19日(火)に横浜国際競技場で行われたACLグループステージ第1節「横浜F・マリノスvs仁川ユナイテッド戦」レビューを記します。
F・マリノス スタメン
怪我や体調不良で人材不足が懸念されたディフェンス陣。
右SBには松原選手が9月2日以来、CBには角田選手が8月19日以来、上島選手が9月6日以来、それぞれピッチに戻ってきました。
左SBはひとまず永戸選手を温存し、大分から移籍の加藤選手がF・マリノス加入後初のリーグ戦参戦を果たします。
中盤は喜田選手をアンカーの位置に配置し、吉尾選手と西村選手を前めにする逆三角形の形を久しぶりに採用。
引く相手に対する対策は取られてはいましたが……。
【前半】CKから得点するも……
戦前の予想通り、仁川は5-3-2のシステムでほぼ自陣内に閉じこもり、ボール奪って素早く攻める戦術に終始します。
一方、F・マリノスは試合開始からほぼ相手陣地内でプレーするも、引いた相手を崩すことができません。
時折、左サイドの宮市選手や、右サイドの井上選手がスピードを生かして突破を試みるも、あと一歩のところで得点が奪えずほぼ相手の思う壺に。
カウンターから2失点
すると、8分には相手陣地内でボールを奪われるとカウンターをくらい、最後はワンタッチのセンタリングに対応しきれずオウンゴールにより先制点を献上。
37分にも、相手陣地深いところでボールを奪われ、ガラ空きになったF・マリノスエリア内にロングボールを蹴られと、そこに走り込んだ相手FWに角田選手と一森選手が難なくかわされ失点します。
CKから2得点
一方、F・マリノスは流れの中でゴールすることができませんでした。
しかしながら、17分と43分に吉尾選手がそれぞれ蹴ったCKから、西村選手と宮市選手により2得点できたのは大きな収穫でした。
CKからの得点は、アタッキングフットボールを掲げるF・マリノスにとってはやや不本意かかもしれません。
とは言え、今後も同じような戦いが予想されるであろうACLの戦いの中で、新たな得点源が生まれたことは喜ぶべきことではあります。
【後半】逆転が期待されたが……
後半になっても、いわゆる「盾と矛」の戦いが繰り広げられます。
途中、F・マリノスは加藤選手や西村選手がミドルシュートを試みるも、いずれも相手GKに阻止されて得点できません。
その中で3点目を挙げたのは、鋭いカウンターを武器とするアウェイ・仁川でした。
途中出場のロドリゲス選手に、75分・79分と立て続けにカウンターでゴールを奪われ2-4。
結局、F・マリノスはホームの大事な初戦を勝利できず苦しい出だしとなりました。
仁川の戦術の徹底ぶりが光った
この試合は、攻撃と守備の両面で仁川がF・マリノスを終始上回りました。
これまでACLで多く対戦した全北現代や蔚山などよりは格下と思われ、F・マリノスは油断する面もあったかもしれません。
しかし、仁川の戦術の徹底ぶりは見事で、F・マリノスに攻撃する隙を与えてはくれませんでした。
特に、仁川対策でF・マリノスは中盤を攻撃的な逆三角形にして臨んだとは言え、普段やり慣れていない形が通用する相手ではありませんでしたね。
以前も試してみて上手くいかなかった経緯があります。
元々リスキーに攻め立てるチームとの対戦は、仁川にとっては格好の餌食だったかもしれません。
今回ホームでの試合を敗戦したことで、この先のACLの戦いはもとより、リーグ戦での試合にも一抹の不安を残しました。
「果たして、こんなF・マリノスで大丈夫なんだろうか」と。
いずれにしても、次の鹿島戦がF・マリノスの今後の命運を大きく分ける試合となりそうです。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
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