見応えのあるゲームだった。後半こそ得点は奪えなかったものの前半に2得点を奪い、福岡戦では珍しく大量得点が奪えるかと期待するほど見事な内容を展開してくれました。ここでは2023年5月28日に日産スタジアムで行われたJ1第15節「横浜F・マリノスvsアビスパ福岡戦」レビューを記します。
目次
F・マリノスのスタメン
F・マリノスは、0-2で勝利した前節のアウェイガンバ大阪戦から、2名を入れ替え福岡相手に連勝に挑む。
GKには、前節レンタル移籍の関係で出場できなかった一森選手が復帰。
右SBには、イエローカードで出場停止の松原選手に代わり、上島選手がアウェイ札幌戦以来11試合ぶりにスタメン起用された。
サブメンバーには、先日のルヴァンカップ・アウェイ札幌戦に先発出場の實藤選手が、この試合では控え選手として古巣対決に備える。
また、同じくルヴァンカップ札幌戦で途中出場を果たした宮市選手が、今度は久々のリーグ戦出場を果たすためメンバー入りした。
【前半】ロペス選手2得点！
F・マリノスはいつもの4-3-3の布陣でスタートしたのに対し、福岡は3-4-3気味のフォーメーションを採用。
トップは、山岸選手・ルキアン選手・紺野選手がほぼ横一列で並ぶ。また、中盤以降では両ウイングが比較的高い位置をとるものの、F・マリノスにサイドをつかれる際にはディフェンスラインまで下がって5バックでケアする。
福岡にとっては、F・マリノス対策として採用したシステムにもかかわらず、両ワイドのエウベル選手とヤン マテウス選手を阻むことができず、得意のドリブルを駆使され再三に渡り突破を試みられる。
すると、前半8分にF・マリノスが待望の先制点をあげる
8分 アンデルソン ロペス選手Gooooooooal！
アンデルソン ロペス選手が中盤の位置まで下がって起点となったこの攻撃。
ロペス選手からボールを受けた上島選手がパス。ヤン マテウス選手が抜群のトラップで相手選手を置き去ると、フリーの状態で柔らかなセンタリングを上げる。
すると、起点となったアンデルソン ロペス選手がゴール前まで走り込み、センタリングを頭で合わせてF・マリノスに先制点をもたらす。
この鮮やかな流れからのゴールは、相手のF・マリノス対策のフォーメーションなどもろともしない、F・マリノスにとって絵に描いたような理想的なゴールとなった。
その後も、西村選手が惜しいシュートを放つなど、F・マリノスが福岡を押し込む展開が続く。
そして、20分には再びアンデルソン ロペス選手が相手ゴールをこじ開ける。
20分 アンデルソン ロペス選手Gooooooooal！
畠中選手が相手のボールをカットして、アンデルソン ロペス選手にダイレクトパス。
3対1の不利な状況にもかかわらず、ロペス選手は巧みなステップで相手を交わしてシュートを放つ。右足で放たれたボールは絶妙なコース辿ってGKを交わし、ゴールへと吸い込まれていった。
その後は、福岡のルキアン選手が枠を外したり、エウベル選手のシュートがポストを叩くなど、両チームチャンスを迎えるも、お互いがゴールネットを揺らすことができず2-0で前半を折り返した。
【後半】交代選手を含めた全員が奮闘
F・マリノスは後半最初からの選手交代はなし。
一方、福岡は選手を入れ替えて4-4-2のシステムに変更。山岸選手と、代わって入った佐藤選手の2トップが前線から激しいプレッシャーをかける。
また、ディフェンスラインを4枚とし、幅をとりながらF・マリノスのサイドからの侵入を阻止する作戦を試みる。
福岡はその作戦が功を奏したのか、F・マリノスはサイドからの崩しに手こずり、前半のような形が作りにくくなる。
63分には、上島選手が相手の陣形が整う前にアーリークロスを上げ、飛び込んできた西村選手が頭で合わせるも、惜しくも枠を捉えることができなかった。
68分 F・マリノス選手交代
エウベル選手→水沼選手、西村選手→マルコス選手
マスカット監督は、抜群な精度のクロスの持ち主である水沼選手と、広い視野から決定的パスが繰り出せるマルコス選手をピッチに送って状況の打開を試みる。
78分 Fマリノス選手交代
アンデルソン ロペス選手→杉本選手、ヤン マテウス選手→宮市選手
さらに、その10分後には決勝ゴールを挙げたアンデルソン ロペス選手に代わり杉本選手を。そして、全てのF・マリノスサポーターが登場を待ち焦がれた宮市選手が、エウベル選手に代わって途中出場を果たした。
84分 F・マリノス選手交代
渡辺選手→藤田選手
89分、ウェリントン選手のボレーがF・マリノスゴールのネットを揺らしたが、オフサイドの判定によりノーゴールに。
後半はお互いゴールが割れず、試合はそのまま終了。
F・マリノスは、前半にアンデルソン ロペス選手がマークした2得点により、ガンバ大阪戦に続き2-0で福岡を破り連勝を飾った。
相手のシステム変更に見事対応
前半は相手のシステムを苦にすることなく、F・マリノスらしい美しい連携から先制点が奪えた。
中でも1点目は、ヤン マテウス選手の個人技の上手さに、アンデルソン ロペス選手の献身的プレーと決定力がミックスされた見事なゴールと言える。
2点目についても、畠中選手の正確なパスと、ロペス選手の相手を翻弄するストライカーらしいステップから放つ正確なシュートにより生み出された。
後半は得点こそ奪えなかったものの、相手のシステム変更に見事対応。マスカット監督の的確な選手交代も功を奏し、相手の攻撃を阻みながら幾度かのチャンスを演出できた。
宮市選手がブランクを感じさせない躍動
久しぶりにリーグ戦出場の宮市選手は、左サイドを何度もドリブルで駆け抜け、折り返しのパスを繰り出すなどしてチャンスメイク。
一度は相手選手の激しいタックルを浴び、そのプレイに対してマスカット監督が激昂してイエローカードを喰らうなど、ヒヤッとさせられる場面もあった。
しかしながら、長い期間のブランクを感じさせることないキレのある動きで、日産スタジアムを訪れたサポーターの心をワクワクさせた。
MVPは畠中選手とロペス選手
MVPには、チームのシャットアウト勝ちに貢献し、2点目のゴールをアシストした畠中選手と、この日2得点を挙げたアンデルソン ロペス選手が選ばれた。
アンデルソン ロペス選手はこれでトータル9ゴール目となり、11ゴールで得点ランキングトップを走る大迫選手に2ゴール差と迫った。
次節はF東テルとの対戦
次節は、味の素スタジアムでのアウェイ東京戦が控える。これまでF・マリノスで多くの貴重なゴールをマークしてきた仲川選手との対戦だ。
東京に完全移籍したとは言え、テルを支持するF・マリノスサポーターは未だ多くいるはず。私もその一人だ。
しかしながら、次節ばかりは直接対決のため、F・マリノスとしてはなんとしてもテルの突破を抑えて3連勝を飾りたい。
神戸の結果も気になるところだが、まずは目の前の東京戦に集中して勝点3を横浜に持ち帰ろう！
最後までお読みいただき本当にありがとうございます。宮市選手の躍動には本当にワクワクさせられました。次節出場機会があれば、是非とも復帰後初ゴールを目の当たりにしたいですね。
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