日産スタジアムに札幌を迎えてのリーグ再開戦。
F・マリノスは、エウベル選手、ヤン選手、ロペス選手のゴールにより3-2で勝利し、上位戦線に名乗りを上げる勝点3を積み重ねました。
一方、自らの連携ミスなどにより2失点したことは、さらに順位を上げる上で大きな課題となりそうです。
ここでは、2024年8月7日（水）に日産スタジアムで行われたJ1第25節「横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌」観戦記を記します。
目次
F・マリノスのスタメン
GKには4試合ぶりにポープ選手が戻ってきましたね。
ここ数試合ベテラン飯倉選手にポジションを譲っているだけに、ポープ選手には正GKに相応しい活躍が求められます。
トップ下には、西村選手が復帰後初のスタメン入りを果たしました。
マンツーマンで対応する札幌の守備を、持ち前の運動量でかき回す役割が期待されます。
個人的事情によりリーグ再開前に合流が遅れたロペス選手。
この試合での先発起用が危ぶまれましたが、しっかりスタメン入りして最強ブラジル人トリオの一角に名を連ねました。
サブには、ニューカッスル戦で右SBを務めてアシストを記録した榊原選手がメンバー入り。
パリから帰国の植中選手も控え入りし、虎視眈々と出場の機会をうかがいます。
【前半】主導権が行き交う展開
いつものようにマンツーマンで守備を固める札幌に対し、素早いパス回しと連動した動きでその守備を剥がしにかかるF・マリノス。
さっそく、試合開始直後にF・マリノスのこの戦い方が功を奏します。
4分 エウベル選手Goal！
ポープ選手からのボールをエウベル選手ドリブルで駆け上がり、DFラインの裏に抜け出すヤン選手にスルーパス。
それをヤン選手が折り返すと再びエウベル選手にボールが渡り、左足でダイレクトで流し込みF・マリノスに先制点をもたらします。
エウベル選手の高速ドリブルは札幌のマンツーマンディフェンスをもろともせず、相手のマークを外したことで一気にゴール前まで運べましたね。
まさに、札幌の戦い方を逆手に取る見事なゴールでした。
しかし、得点後はF・マリノスの選手たちの動きに精彩を欠きます。
試合開始からの躍動感が嘘のように影を潜め、徐々に札幌にペースを握られてくのが感じられました。
13分 札幌Goal
相手の左からのクロスに反応した浅野選手のシュートを加藤聖選手が阻もうとするも、ボールが自らの足にあたりゴールを許す形に。
ポープ選手と加藤聖選手との連携は良くなく、それぞれの立ち位置が重なったことで中途半端な守備となってしまいます。
それ以前に、簡単に中村選手の突破を許したことも大きな失点要因として挙げられ、F・マリノスにとって課題を残る失点となりました。
その後も、同じような形で突破を許しますが、相手の決定力不足に助けられ事なきを得ます。
そして、押され気味のF・マリノスがヤン選手の活躍で流れを引き戻すことに。
31分 ヤン選手Goal！
中盤でのパス回しから松原選手が糸を引くようなスルーパスを通すと、裏に駆け抜けたヤン選手が左足で確実に流し込み2-1として再びF・マリノスがリード。
そのまま前半を折り返します。
【後半】辛くも追加点を守り切る
1点をリードされた札幌は、さらに前線からの圧を強めるなどして主導権確保に躍起になってきます。
しかしながら、またもヤン選手のドリブル突破がF・マリノスに得点をもたらすことに。
51分 ロペス選手Goal！
後方からのパスを、渡辺選手がすかさずダイレクトでヤン選手へ。
そして、フリーで持ち込むヤン選手が、同じくフリーでゴール前に走り込みロペス選手にラストパス。
最後はロペス選手がきっちり仕留め、F・マリノスが3-1とリードを広げます。
これによりロペス選手は通算14ゴールとし、首位のLセアラ選手に2ゴール差に迫ることとなりました。
しかし、喜びも束の間、再び札幌に詰め寄られます。
58分 札幌Goal
F・マリノスCKの流れからロングボールで裏を取られ、一旦は鈴木選手のシュートを阻むも最後は菅選手に頭で押し込まれ再び1点差に詰め寄られます。
疲れもあったのでしょうか、中盤での相手へのプレスはあまりにも中途半端。
さらに、鈴木選手とDFとの駆け引きや、DFとGKとの連携もできておらず、最初の失点時と同じく点の失い方があまりにも悪すぎました。
その後はお互いチャンスを迎えるもゴールが奪えず、3-2のまま終了してF・マリノスが3連勝を飾ります。
躍動感蘇るも課題も残る
キューウェル氏のもと結果に苦しんだF・マリノス。
この試合を含む最近の選手たちの動きは、まるで過去の呪縛から解き放たれたかのように躍動感に満ちています。
特に、得点シーンは素晴らしく、主に攻撃の際には「強いF・マリノス」が蘇ってきたのが感じられました。
一方、守備の面では動きに精彩を欠き、完全に崩されたのではなく、自らのミスや連携の悪さによる失点が気になりました。
中でも、GKとDF陣との連携ミスは、ハイラインを敷くF・マリノスにとって大きな致命傷になります。
試合後ハッチンソン監督のインタビューで「今日、ポープに決めたことは間違っていなかったと思います。ただ、（次節・）神戸戦は誰が出るかを決めてはいません」と述べていることがそのことを物語っている気がします。
ただし、喜田選手がインタビューで「今日の２つの失点、ピンチのシーンも自分たち次第でもっと減らせると思います。」ろ応えているので、今後の改善を期待したいですね。
それでも、後半の札幌の攻撃は素晴らしく、最下位に沈むクラブとは思えない迫力でF・マリノスゴールを脅かしていました。
いずれにしても、次の神戸戦が今の実力が試される戦いになりそうです。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
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