大方の予想をくつがえし、思いのほかF・マリノスは浦和に苦戦しました。しかし、一森選手が退場するなどのアクシデントも発生する中、相手を無得点に抑えてドローに持ち込むことができました。
ここでは、2023年8月6日(日)埼玉スタジアム2002でおこなわれたJ1第22節「浦和レッズvs横浜F・マリノス戦」のレビューを記します。
目次
F・マリノス スタメン
F・マリノスのスタメンは前節川崎戦から3名を変更。
CBには、上島選手に代わり畠中選手が6月10日のホーム柏戦以来5試合ぶりに先発復帰しました。
また、ボランチの一角には、ヨーロッパに移籍した藤田選手に代わり喜田選手が。
トップ下には、怪我明けの西村選手がアウェイ名古屋戦以来約1ヶ月ぶりにスタメン入りを果たしています。
控えにはほぼお馴染みのメンバーが名を連ねましたが、GKにはオビ選手に代わり飯倉選手が5月20日のアウェイガンバ戦以来久しぶりにメンバー入りしました。
一方、浦和は興梠選手や関根選手は先発から外れたほか、早速新加入の中島選手がサブメンバー入りです。
【前半】浦和優位も無失点で凌ぐ
ミッドウイークに天皇杯を戦った浦和とは対照的に、日程に圧倒的な余裕があったF・マリノスが試合を支配すると思われました。
しかしながら、浦和の執拗なプレッシャーを掻い潜ることができず、F・マリノスは本来の攻撃的なプレースタイルを封じ込められる形に。
そんな中、エウベル選手が得意のドリブルを駆使して何度も打開を図ろうと試みるも、周りとの連携を寸断されてやや空回り気味の印象。
一方、浦和は両SBの酒井選手や萩原選手が高い位置を取って何度もF・マリノスゴールに迫りますが、決定力を欠きゴールに結びつけつことができません。
中でも、伊藤選手の折り返しをホセ カンテ選手にフリーで打たれたシーンには、さすがに肝を冷やされました。
結局、浦和のシュート5本に対しF・マリノスはシュート数は1本に抑えられるも、前半を無失点で凌ぎ切り0-0で折り返すことに。
【後半】アクシデントにも動じず引き分けに持ち込む
前半からの悪い流れを一新したいF・マリノスでしたが、後半も浦和ペースで試合が進行。
時折見せるカウンターも、浦和の早い戻りに阻まれ決定的な場面まで至りません。
F・マリノス選手交代
59分 西村選手→マルコス選手、ヤン マテウス選手→宮市選手
F・マリノス選手交代
76分 一森選手→飯倉選手、エウベル選手→水沼選手
そのように浦和に攻め立てられている途中、F・マリノスにアクシデント発生。ゴールへとドリブルで迫る酒井選手と、それを阻もうとする一森選手がF・マリノスゴール前で激しく激突。
メディカルによる慎重な治療が施された後、一度は一森選手はプレーを続行します。
しかし、その直後再びグランドに倒れ込み、そのまま担架に乗せられて退場。急遽、飯倉選手がゴールマウスを守ることに。
一森選手のその後の経過は不明ですが、少しでも軽症であることを願うばかりです。
83分、浦和は岩尾選手に代わり中島選手を投入。得点を奪うことに力を傾けます。
これにより浦和は前がかりになるが故に守備のバランスを崩したようにも見受けられ、さらに疲労も重なり試合の流れが徐々にF・マリノスへと傾いていきました。
F・マリノス選手交代
90+1分 喜田選手→山根選手、アンデルソン ロペス選手→植中選手
ロスタイムには植中選手のヒールでのシュートも見られましたが浦和ゴールを割るには至らず、8分のロスタイムの末スコアレスドローで幕を閉じることとなりました。
課題と収穫
21節終了時点、浦和の失点数は21で神戸をも凌ぎリーグ最少でした。
この試合はそれに相応しい内容で、浦和の守備力がF・マリノスの攻撃力を上回っていたといっても過言ではないでしょう。
一方、浦和は上位クラブの中でも得点数は27と少なく、まさにその負の面も露呈したことでF・マリノスが助けられた場面も少なくありませんでした。
残りの対戦では、このような内容を強いられる試合が少なくないことが予想されます。特に、下位に沈み降格争いをするクラブのとの対戦ではなおさらでしょう。
今回の浦和のように、固く守る相手に対していかに多くの得点の機会を演出できるかが、今後のF・マリノスにとって大きな課題となりそうです。
とは言え、決して良くない内容であり、なおかつアクシデントが発生したアウェイの試合を無得点で凌ぎ切ったことは、F・マリノスにとって大きな収穫と言えます。
突然の出場にもかかわらず、飯倉選手の落ち着きあるプレー振りも頼もしい限りでした。
前向きに捉えるなら、今回の結果は勝点3にも匹敵する素晴らしいドローとも言えるのではないでしょうか。
次節は好調G大阪との試合が控えます。優勝争いに生き残るためにも、次こそは実質的な勝点3を積み上げることが絶対必要ですね。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
コメント