先日の光州戦に続きまたしても守備が崩壊し、広島に6-2と信じ難い敗戦を喫したF・マリノス。
これによりリーグ優勝は絶望的となり、残りはルヴァンカップと天皇杯、ACL制覇に向けて全力で戦うこととなりました。
とはいえ、リーグ戦は台風で延期となった磐田戦を含めてあと8試合を残していて、決して蔑ろにすることはできません。
果たして、今後のF・マリノスはどの方向へと舵を切っていくのでしょうか。
目次
強いマリノス復活に沸いた
監督がキューウェル氏からハッチンソン氏に代わった途端、選手たちからは「足枷(あしかせ)」が外れ、それまでの得点力不足が嘘のようにゴールを重ねていきました。
これで「強いマリノス復活」を確信した人は多かったのではないでしょうか。
ゴールラッシュに沸く
実際、ハッチンソン氏が監督に就任した町田戦以降を振り返ると、全ての試合で得点していて、中でも、苦手と言われるC大阪を国立に迎えた試合では大量4点を挙げ、尚且つクリーンシートで勝利を飾っています。
また、札幌と対戦したルヴァンカップ準々決勝第1戦では、植中選手と天野選手が2ゴールずつゴールするなどして6-1で札幌を退け、第2戦では敗れたものの準決勝進出を決めています。
そのほか、天野選手が台頭してきたことにより、これまであまり期待できなかったセットプレーから得点を奪えるようになったのも、F・マリノスにとって大きな収穫と言えるでしょう。
懸念事項があるとすれば…
ハッチンソン監督就任以来ゴールラッシュで沸く一方、先述のC大阪戦を除いて全ての試合で得点を奪われているのが気がかりでした。
畠中選手が復帰することで弱点が改善するかと思われましたが、大きな改善には至っていません。
また、GKのレベルが今のF・マリノスのサッカースタイルに達していなかったり、日替わりで代わったりするもの大きな失点要因となっています。
暫定監督の限界!?
キューウェル氏が退任したことで暫定的に監督に就任したハッチンソン氏。
果たして、以前のようなアタッキングフットボールを取り戻すことができるのでしょうか。
攻撃と守備のバランスを欠く
あくまでも想像ですが、これほどまでに失点を防げない要因として、ハッチンソン監督が選手たちに攻撃の際の自由度をアップさせた反面、守備が疎かになって攻守のバランスを欠いた気がしてなりません。
広島戦後のハッチンソン監督のインタービューでは「自分たちの守備は前から始まり、後ろまでの選手がしっかり一丸となってやっていくことです。それがまったくもってできずに、また大量失点をしてしまいました」と語っています。
全員守備・全員攻撃はどこへ
まさにその通りで、ポステコグルー氏やマスカット氏が監督を務めていた頃を振り返ると、FWを含めたフィールドプレーヤー全員が前線から積極的に激しいプレッシャーを相手にかけ、ボールを奪って一気に相手ゴールに迫る様子が目を引きました。
しかし、近頃ではそのようなプレーは影を潜め、特に相手エリア内では自由にプレーさせている印象です。
実績不足が露呈?
F・マリノスにタイトルをもたらしたポステコグルー氏にしても、マスカット氏にしても、来日する前までの監督としての経験や実績は十分でした。
特に、ポステコグルー氏については、オーストラリア代表監督を務めてアジアカップのタイトルを獲得するなどして結果を残しています。
一方、ハッチンソン氏については、コーチしての経験は豊富なものの、監督としての実績は先述の両氏に比べかなり乏しいと言えます。
そのため、キューウェル氏が初めてF・マリノスでトップチームを指揮して結果が出せなかったように、ハッチンソン監督にとっても、F・マリノスを指揮するには荷が重すぎるのかもしれません。
勝利への意識付けも、両氏と比較して選手たちにはあまり届かないのかもしれません。
それでも試合は続く
暫定的に監督に就任したハッチンソン氏ですが、もし結果が伴えば正式に監督就任することをF・マリノス関係者は目論んでいたかもしれません。
ところが、ここに来て守備が崩壊して大敗を喫したことで、その目論見は脆くも崩れ去ったと言わざるを得ません。
ポステコグルー氏から脈々と受け継がれてきた「アタッキングフットボール」は、ここに来て大きな局面を迎えています。
それでも、F・マリノスのサッカーは、リーグ随一の破壊力抜群な攻撃力が魅力なのは間違いありません。
その魅力を損なわないために、ハッチンソン氏を続投させるのか、新たに実績ある監督を招聘するのか、フロントとしては大事な決断を迫られそうです。
まあ、いずれにしてもサポーターとしては応戦し続けるしかないですね。
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