ロペス選手得点王獲得も課題を残した最終節〜【J1第34節】京都サンガF.C.vs横浜F・マリノス戦観戦記

F・MARINOS

アンデルソン ロペス選手が22ゴールを挙げ、大迫選手とともに念願の得点王を獲得しました。

しかしながら、試合は角田選手の退場もあり、F・マリノスは3-1で敗れてリーグ最終戦を勝利で飾ることができませんでした。

ここでは、2023年12月3日(日)にサンガスタジアムで行われたJ1第34節「京都サンガF.C.vs横浜F・マリノス戦」観戦記を記します。

アクシデントが計画を狂わせる

F・マリノスのスタメンは予想通り。

最終節に喜田選手の名前が無いのは寂しい限りでしたが、この時点で最もベストだと思われるメンバーが名を連ねました。

試合は序盤からお互いがアグレッシブに戦いを挑みますが、どちらかと言えば優っていたのは京都の方でしたね。

F・マリノスDFの背後のスペースを積極的に狙う姿勢が周知徹底されていました。

19分にはその姿勢が功を奏し、裏に抜け出そうとした原選手を角田選手がたまらず倒してしまい一発レッド。

F・マリノスは序盤早々から数的不利を強いられる苦しい展開となります。

24分ロペス選手Goal!

それでも、エウベル選手が見事なターンからドリブルで持ち込むと、右に上がってきた山根選手にパス。

山根選手からの折り返しをロペス選手がワンタッチで決め、1名少ないF・マリノスが先制点を挙げます。

その後も幾度となくF・マリノスはチャンスを演出。

一方、京都にチャンスをつくられるも、一森選手の好セーブなどで相手に得点を許しません。

ピッチに立つ選手たちは常に躍動していて、全く数的不利を感じさせませんでした。

45+4分京都Goal

1点リードのまま前半を折り返すと思われたロスタイム。京都に同点ゴールを許します。

角田選手の退場により急遽CBの位置に入った松原選手でしたが、金子選手のパスを受けた豊川選手に見事に裏を取られてしまいましたね。

松原選手の寄せが甘い部分もありましたが、全く彼を責めるつもりはありません。

むしろ、豊川選手のパフォーマンスを褒めるべきでしょう。

この前半終了間際の失点は、目に見えない形でF・マリノスに重くのしかかります。この失点が勝敗を分けたと言っても過言ではありません。

もし、豊川選手に対峙したのが松原選手ではなく本職の角田選手であったらと考えると、19分の退場が残念でなりません。

エウベル選手の交代は正解なのか?

DFラインを固めるべく、マスカット監督は後半の頭から上島選手を投入します。

その代わりにピッチを去ったのはエウベル選手でした。果たしてこの判断は妥当だったのでしょうか。

私が見る限り、このマスカット監督の判断が、明らかにF・マリノスの推進力を弱める形となった気がします。

おそらく、京都側の選手たちは「ラッキー」と心の中で叫んだに違いありません。

飛車と角のうち、大事な飛車が居なくなり怖さが半減されたのですから。これにより、京都の守備の負担はかなり軽減されたでしょうね。

それを示すかのように、流れは京都へと傾き54分、58分と立て続けにF・マリノスは得点を許してしまいます。

交代選手が流れを変えられず

68分、マスカット監督は山根選手、ナム選手、ヤン選手に代わり、西村選手、宮市選手、水沼選手を投入。

これまでのF・マリノスでしたら、交代選手が流れを変えてチームを勝利へと導く試合が多くありました。

これこそが「強いマリノス」の象徴でした。

水沼選手には豊富な経験に基づく試合の流れの変化、宮市選手にはエウベル選手に代わる突破力、西村選手には相手の推進力を鈍らせる活躍を期待していたのですが。

残念ながら、いずれの交代選手も自らの力を発揮し切れませんでしたね。さらにはエドゥアルで選手が負傷退場。

攻勢を強める京都は、89分平賀選手がネットを揺らしますがVAR介入によりオフサイドと判定。

F・マリノスは追加点を許さなかったものの、自らは得点を挙げることができず3-1で最終戦を締め括ります。

唯一の収穫はロペス選手の得点王

F・マリノスにとって唯一の収穫は、ロペス選手が得点王を獲得したことでしょう。できれば「単独で」を期待しました。

試合中には各選手がロペス選手にボールを集めるシーンが多く見られました。しかし、あと1ゴールが奪えず大迫選手と22ゴールで並ぶ形となります。

今年の夏には海外移籍が噂されたロペス選手ですが、果たして来年度もF・マリノスでプレーしてくれるのでしょうか。

わずかな望みをかけてラストを締めくくる

リーグ最終戦は、F・マリノスはスコアの上では惨敗という結果です。

とは言え、前半はF・マリノスらしいアグレッシブなプレーがあちらこちらで見られ、チャンピオンらしい力強さが存分に感じられていました

しかしながら、前半終了間際の失点が京都側に勇気を与えてしまい、F・マリノスはその後の流れを引き戻すことができませんでした。

「F・マリノスのDFライン背後を徹底的に狙う」という、京都側の戦術も周知徹底されていました。

さあ、泣いても笑っても次は今年最後の試合、ACLグループステージ第6節が控えます。

GS突破には大量得点が欠かせませんが、F・マリノスの攻撃力を持ってすれば十分可能だと信じています。

ぜひ、悔いのない戦いを期待したいですね。

茂shigeru
茂shigeru

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