勝利する意味とは?〜【天皇杯3回戦】横浜F・マリノスvs水戸ホーリーホック観戦記

F・MARINOS

まずは勝利できたことを素直に喜びたいと思います。

しかしながら、試合内容はあまりにも厳しく、どちらに勝利の女神が微笑んでも仕方ないものでした。

果たして、キューウェル監督はこの勝利をきっかけにチームを波に乗せることができるのでしょうか。

ここでは、2024年7月10日(水)にケーズデンキスタジアム水戸で行われた天皇杯3回戦「横浜F・マリノスvs水戸ホーリーホック戦」観戦記を記します。

F・マリノスのスタメン

最終ラインには山村選手が入りましたね。

彼には、仙台に期限付き移籍した實藤選手のような「縁の下の力持ち的な役割」はもちろん、豊富な経験とポリバレント性を活かしたマルチな活躍が期待されます。

また、同じベテラン選手であり、F・マリノスをこよなく愛する水沼選手が久しぶりにメンバー入りを果たしました。

やはり、チームが低迷する今の状況では、彼の右足から繰り出される正確なラストパスや、機転を利かせてペナルティエリア内に侵入するプレーなどに期待せざるを得ません。

もちろん、プレー以外でも、明るいキャラクターで「いちサポーター」のように積極的にチームを盛り立ててくれることでしょう。

【前半】機能しなかった4-4-2

大幅にメンバーを入れ替えたにもかかわらず、キューウェル監督はこれまであまり試したことがない「4-4-2」システムをいきなり採用してきました。

その影響もあってか、水戸がボールを保持する際、前線からのプレッシャーが思うようにかけらません。

そのため、あっという間にSB後方スペースにボールを運ばれたり、ディフェンスラインの裏を突かれたりして前半早々に2失点を喫することとなります。

実際、ヨコハマエクスプレスの記事で井上選手が「4-4-2で初めてやって、そこの難しさは正直あった。誰がどこの立ち位置を取るのか、提示されていたことをピッチの中で上手く表現できなかった。」などと応えています。

そして、水戸がロングボールやカウンターを多用する戦術であることを理解すると、監督はいつもの「4-3-3」システムに変更。

35分井上選手Goal!

すると、F・マリノスは本来のペースを徐々に取り戻し、水沼選手のクロスをフリーの井上選手が頭で決めて1点を返します。

早速、久しぶりにピッチに立った水沼選手が仕事してくれました。

そして、この水沼選手の正確なクロスはもちろん、井上選手のゴールに対する強い執着心から生まれた素晴らしい得点と言えるでしょう。

前半のうちに得点できたことでチームに大きな力を与えましたね。

先日の天皇杯2回戦と言い、井上選手のここ一番での集中力がチームをどん底から救うこととなりました。

【後半】植中選手が値千金の同点ゴール

シュート数F・マリノス13本、水戸10本の数字が示す通り、後半は選手の疲れも相まってオープンな展開が多く見られました。

63分選手交代 ナム→天野、井上→宮市

攻撃のギアを上げるため、63分天野選手宮市選手がピッチに送り込まれます。

中でも、ここ数試合の天野選手の活躍は素晴らしく、空いたスペースに入り込んでボールを繋いだり、ゴールに直結する決定的なパスを繰り出したりしてチームに変化を与えています。

この試合でも、ベテランの味を存分に発揮してチームを牽引しようとする姿が印象的でした。

73分選手交代 村上→加藤蓮

この日右SBで起用された村上選手に替わり、加藤蓮選手が同じポジションに入ります。

村上選手については、頑張り頑張る姿勢は見られたものの、前線に飛び出してシュートまで持ち込むようなインパクトあるプレーはあまり発揮できませんでした。

さらに、水戸のカウンターの際には明らかに裏を狙われ、明らかにピンチを招くシーンがいくつか見られました。

本来のポジションとは異なるため、本人にとっては難しい面もあるでしょうが、できれば「ゴール」という見える形で結果を残したいですね。

個人的には好きな選手の一人でもあるので、今後の活躍には大いに期待しています。

一方、替わった加藤蓮選手は、途中イエローカードをもらうなど多少空回りしていた印象でした。

このところ控えに甘んじることが多く、焦る気持ちもあったのかもしれません。

しかし、彼の実力は折り紙付きであり、冷静さを失わなければ本来の力が余すことなく発揮できるのは間違いありません。

82分選手交代 水沼→渡辺

渡辺選手のプレーには、相変わらずキラリと光る瞬間が多々ありますね。

例えば、ボールを受けてからターンして前を向くと、一気にチャンスが広がる予感をさせてくれます。

この試合でも、攻守にわたり存在感を存分にアピールしていて、今のF・マリノスにとって欠かせない選手なのは誰もが認めるところでしょう。

84分植中選手Goal!

途中出場の天野選手のアシストにより植中選手が頭で決めて、F・マリノスが土壇場で同点に追い付きます。

長崎時代の植中選手は、足で正確に流し込むゴールが多かった印象ですが、 F・マリノスではヘディングでのゴールが増えてきたのではないでしょうか。

プレーの幅が広がることは選手にとって欠かせないことであり、今後はロペス選手を脅かす存在になることを期待したいですね。

【延長・PK】きっちり5名成功

延長に入ると水戸はディフェンスの枚数を増やし、F・マリノスの得点の機会を奪う作戦に切り替えます。

結局、お互いGKの好セーブもあって得点ができず、2回戦に続いてまたもPK戦に突入。

最後は5名きっちり決めたF・マリノスがPK戦を制し、4回戦へと駒を進めることとなりました。

今後につながる勝利!?

選手やサポーターにとって久しぶりに味わう勝利の味は、格別であることに間違いありません。

しかし、今回の試合内容では、長いトンネルを抜け出せるきっかけが作れたとは言い難いものでした。

特に、水戸が当初の予想とは異なる戦術で臨んできたとは言え、前半早々の2失点はあまりにも不甲斐なさすぎます。

おそらく、今のF・マリノスの状況を鑑みる限り、同じJ1クラブが相手が相手なら逆転することは難しかったでしょう。

それでも、次のステージに進めたことはチームにとって何よりも収穫であり、少なからずリーグ戦に弾みがつけられたこともプラスと捉えたいですね。

キューウェル監督もひとまず胸を撫で下ろしているのではないでしょうか。

しかし、本当の試練はこれからやってきます。

復帰した西村選手や新加入のジャン選手を使いこなし、チームの浮上のきっかけが掴めるのかを見届けていきたいと思います。

茂shigeru
茂shigeru

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