蘇れトリコロール!〜【J1第5節】川崎フロンターレvs横浜F・マリノス観戦記

F・MARINOS

惜しい、あと一歩及ばなかった。勝点3を挙げることがこれほど難しいとは。でも、勝利こそ逃したが、選手たちは存分に執念を燃やして戦ってくれた。

ここでは、2025年4月9日(水)にUvanceとどろきスタジアムby Fujituで行われたJ1第5節「川崎フロンターレvs横浜F・マリノス」観戦記を記します。

古巣でのお披露目

場内にコールされた遠野選手を、拍手で讃えるフロンターレサポーター。

もしやブーイングもアリかと思われたが、好意的に迎えられたのがとても嬉しい。

果たして、川崎サポの目には、トリコロールのユニフォームを身に纏う遠野選手がどのように映ったのだろうか。

見慣れない姿に違和感を感じる者もいれば、彼をこよなく愛したサポなら、どこか遠い存在になってしまったと寂しく感じたかもしれない。

いずれにしても、今季からは袂を分かったのだから情けは無用だ。

F・マリノスサポーターとしては、遠野選手には最高の形で川崎に恩返しさせたい。

【前半】アクシデントで得点を許すが…

試合開始まもなく、開幕からディフェンスラインを支え続けたキニョーネス選手がいきなりピッチに座り込む。

その瞬間「あー、やっちまった」と感じた。

特に、相手との激しい接触がなかったので、すぐに彼自身のアクシデントであることが理解できた。

それはそうだろう、そもそも慣れない異国であれほど長い期間出続ければ、頑強な彼でさえも疲れが蓄積されて当然のこと。

立ち上がる際にモモ裏あたりを気にしていたことから、おそらく筋肉系のトラブルと思われる。

試合後の挨拶時には、スタンド前へと足を運んでいたので軽傷と願いたいが、ひとまず今後の様子を注視したい。

7分 川崎Goal(1-0)

その直後である。

ヤン選手のパスミスから一気にゴール前に運ばれ、最後は大関選手に決められ川崎にリードを許す。

得点不足に悩むF・マリノスにとって、先制点を与えることは致命的に等しい。

ましてや、すでに今季14得点を挙げて波に乗るフロンターレ相手なら尚更だ。

「今日も厳しい戦いを強いられる」、一瞬スタンドには不穏な空気が漂う。

しかし、今日のF・マリノスは一味も二味も違った。

やはり、近年優勝を争ってきたライバルには、やすやすと屈しることはできない。

後方スペースを顧みず、永戸選手や宮市選手が高い位置で攻撃に参加したり、ヤン選手や植中選手らが「規定のポジション」から外れて縦横無尽に駆け回ったりしていた。

一方、早い時間に先制点を奪取できたことで気の緩みが生じたのか、開始当初より川崎のプレッシャーが緩くなるのが感じられた。

そして、F・マリノスの時間帯が長く続くと、その流れを途切らせることなく見事同点ゴールへと結びつける。

41分 ヤン選手Goal!(1-1)

相手CKの流れから井上選手が奪い、ヤン選手に繋ぐと、そのままドリブルで持ち込みカットインして左足を振り抜く。

すると、地を這うようなボールはそのままゴールマウスへと吸い込まれ、F・マリスが前半のうちに同点に追いついた。

【後半】勝利への執念

この試合、一部の主力を温存した川崎。

後半頭からは脇坂選手らを入れて巻き返しを図る。

そして、先にリードしたのは最初に動いた川崎側だった。

67分 川崎Goal(2-1)

味方のスローインから繋いだパスを、高めに位置していたアイダル選手が左足でミドルを放ちゴールネットに突き刺す。

F・マリノス側にとっては事故のような失点だが、アイダル選手の前にはシュートを選択したくなるような広大なスペースを与えてしまった。

できれば、早めにプレスをかけてそのスペースを埋めるべきだった。

まあ、事故だと割り切ればショックも少ないが、勝利から遠ざかる我々にとっては簡単に割り切ることは難しい。

それでも、まだ多くの時間が残されていると気持ちを奮い立たせると、その想いに応えるかのように天野選手の同点弾が炸裂する。

89分 天野選手Goal!(2-2)

宮市選手のクロスを植中選手がバイスクルシュート。

さらに、天野選手が押し込み土壇場で同点に。

90+2分 ヤン選手Goal!(2-3)

ロスタイムには、山根選手のクロスを植中選手が胸トラップ。最後はこぼれ球をヤン選手が蹴り込み勝ち越しに成功。

90+10分 川崎Goal(3-3)

このまま勝利かと思われたが、川崎のCKを高井選手にヘディングで合わされ同点に。

激闘の末、F・マリノスのアウェイ初勝利はまたもお預けとなった。

勝ち切れないが納得の内容

勝利こそ逃すも、川崎相手に一歩も引かない選手たちの姿に多くのサポーターが納得したのではないだろうか。

まるで、昨年までのアタッキングフットボールを彷彿させるパフォーマンスだ。

試合後の監督コメントでは、「ここ数日、練習の中でさまざまなことに取り組んできました。」とのこと。

具体的には、「カウンターからどう攻めるかは試合の中にも出ましたし、クロスの練習をして、入っていく人数もかけようとしてきました。」と。

そのようなことを言われなくても、攻撃についてはF・マリノスは得意中の得意のはず。

監督のゴーサインが早く出ないかと、選手たち今か今かとウズウズしていたに違いない。

一方、「ただ、失点シーンは完璧ではありませんでした。(省略)そこはもう一度、見返さないといけません。」とも述べている。

確かに、勝点3を奪取するには、ミスから先制点を献上したり、セットプレーから失点することは極力避けなければならない。

しかし、あまりにも今回の3失点にフォーカスしすぎて、再び攻撃を疎かにして後戻りすることには納得したくない。

「自分の次のターゲットは同じく3点を決め、失点ゼロで試合を終えることです。」

この監督の言葉を強く信じて、次の福岡戦に注目したい。

試合後、スタンド前に来たヤン選手、ジャン選手、トーマス選手は長い時間立ち尽くし、他の選手たちが立ち去ろうとするも、なかなかその場を離れることができない。

その表情には、寸前で勝利できなかった悔しさと共に、サポーターに対する申し訳ない気持ちがとても滲み出ていた。

また、90分戦い抜いた諏訪間選手は涙で顔を上げることができない。

それらを目の当たりにして、さらにF・マリノスをサポートしたい気持ちが強くなっちまったよ〜

茂shigeru
茂shigeru

最後までご覧いただき本当にありがとうございます

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