待ちに待った2025年シーズンの開幕。ACLで今期初戦を勝利したF・マリノスは、ホームに新潟を迎えて開幕戦勝利を目指す。ここでは、2025年2月15日(土)に日産スタジアムで行われるJ1第1節「横浜F・マリノスvsアルビレックス新潟戦」プレビューを記す。
パワーアップ図る新潟
3年間新潟を率いた松橋力蔵氏に代わり、新たに水戸でコーチを務めていた樹森大介氏が招聘された。
不勉強なため、ほとんど樹森監督についての知識を持ち合わせないが、写真を見る限りでは端正なマスクで優しそうな印象を受ける。年齢は47歳。
ウィキペディアに目を向けると、現役時代を湘南、水戸、草津など攻撃的な前線を担当して計7ゴールをマーク。
そして、引退後の2012年水戸のアカデミースタッフに就任し、2023年トップチームコーチ昇格を果たしている。
新潟の監督就任を受諾した経緯について
「本当に新潟のスタイルが僕自身に合っているのが大きかった。今回J1という素晴らしい話だったが、これが他のクラブだったら多分受けていない。今回決断したのは新潟のスタイルだったら僕もそのままの形でやっていけて、プラスアルファ色を出して、さらに良くなるなと思ったので決断できた」
と語っている。
さらに、新潟サイドの寺川能人強化部長による、「スタイルの継続と育成年代の指導経験者に加え『今まで(監督を)経験していない方を置きたい』」という思惑が合致したものと思われる。
樹森監督は、これまで松橋監督が構築してきたパスサッカーに、スピード感をアップしたり、対人能力の強さを加えたりしてブラッシュアップを図ることを念頭に置いているようだ。

確かに、2024年新潟の1試合平均パス数はJ1トップを記録し、平均ボール支配率もF・マリノスに次ぐ高い数字を叩き出しているものの、ゴール数獲得や失点数減少には至ってはおらず降格権に晒された。
もし、樹森監督の指導が徹底されれば、主体的なサッカーができるだけにジャンプアップできるかもしれない。

手探りで勝利した上海申花戦
同じく新監督を招聘してACLに臨んだF・マリノス。
得点こそ最小限にとどまったものの、2024年の課題であった守備の改善に取り組み、クリーンシートで勝利してリーグステージ首位を堅持できた。
1試合見る限りではあるが、これまでのようにリスクを冒して得点を奪いに行くというよりも、まずはしっかり守備を整えた上で得点を奪うスタイルが目を引く。
昨年までを知る者にとってはやや物足りなさを感じざるを得ないが、近々の課題である失点数減少を実現するためにはやむを得ない策だろう。
昨年と比較しても攻撃陣には大きな変更がないため、ある程度ホーランド監督のスタイルが浸透すれば自ずと得点は付いてくると期待したい。
F・マリノスにとって勝利は必須
対新潟戦は、2023年、2024年とも0勝1分と2年間勝利がない。特に、4試合通じて2得点しか奪えてないため得点力不足は顕著だ。
中でも、2023年アウェイ戦で前半藤田譲瑠チマ選手のゴールでリードできたにもかかわらず、後半相手がマンツーマン気味にシフトすると途端に手も足も出せずに2ゴールを奪われ、逆転負けを喫した試合が強烈に脳裏をかすめる。

先述したように、樹森監督はこれまでのパスサッカーに強さを加味するとのこと。
まさに、2023年のこの試合が転機となり、今度も強い圧力でF・マリノスの攻撃を封じ込めようとすることが予想される。
先日のACLからは中2日の厳しいスケジュールにもかかわらず、多くのスタメン選手が90分戦い抜いている。
果たして、新潟戦ではどの選手がスタメンに顔を揃えるか興味は尽きないが、いずれにしても相手の圧を交わして勝利することは、新監督率いるF・マリノスが波に乗る上でも必須。
できれば、多くの得点を重ね、失点をゼロに抑えて2年間の屈辱を存分に晴らしたい。

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