さあ、今シーズンの行方を占う大一番の始まりです。
F・マリノスとしては、ホームの大声援を味方にアタッキングフットボールを存分に展開して神戸を返り討ちにしたいところ。
ここでは、2023年9月29日(金)に日産スタジアムで行われるJ1第29節「横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸戦のプレビューを記します。
目次
最近の神戸の戦いぶりは?
昨年6月下旬に途中就任した吉田監督。
これで、途中の長崎時代を挟んで3度目の神戸監督就任となりました。
吉田監督と言うと、本来の監督が解任されるたびに暫定監督として引っ張り出される印象です。
しかし、今季ばかりはそれまでとは異なり、神戸の命運を託されたようですね。
「バルサ化」からの脱却
2年目を迎える今シーズン。神戸はプレッシングを主体とするサッカーへと路線転換を試みました。
そして、徐々に結果が伴い出すと、これまでの華麗なパスサッカーをメインとする「バルサ化」の象徴・イニエスタ選手やサンペール選手が構想外に。
最終的には、偉大な2名の選手はこの夏の移籍でチームを去ることとなりましたが、神戸にとって今回の痛みを伴う路線変更は大当たりでしたね。
第28節終了時点で16勝7分5敗・勝点55で首位の座に位置しているのですから。
攻守のバランスが大幅改善
その要因として、攻守のバランスが劇的に改善されたことが挙げられそうです。
最新のデータでは、神戸の得点数はF・マリノスの「52」に次ぎ、札幌と並び「49」でリーグ2位。
失点数についても、浦和の「21」に次いで「25」でこちらもリーグ2位と大健闘です。
これにより得失点差は「24」でJ1トップとなり、昨年度最終の「ー6」から大きく改善されています。
当然と言えば当然ですよね。
三木谷さんの大号令の元、金に物言わせてビッグネームを次から次へと招集。
とは言え、100年以上の歴史を持つバルセロナのサッカースタイルを一夜漬けで習得しようとしたって、決して上手くいくわけはありませんから。
神戸はやっと身の丈に合ったサッカースタイルに気付いたようですね。
そう言う意味では、吉田監督の采配はあっぱれと言わざるを得ません。
夏の移籍マーケットでの補強は?
先述したように、イニエスタ選手やサンペール選手などを構想外の末に放出しました。
一方で、長期離脱中である斎藤未月選手の代わりであろう、ハンガリー代表のMFバーリント・ヴェーチェイ選手を獲得。
さらには、元スペイン代表のマタ選手を獲得には大変驚かされました。
やはり、マタ選手は過去にバルセロナではプレーしていないとは言え、神戸はバルサ化に対する未練を完全には捨てきれていないと想像せざるを得ません。
マタ選手と言えば、チェルシー在籍時にはアシスト王を獲得するほどスペイン屈指のゲームメーカーで、2列目から積極的に飛び出してゴールを奪うことも可能です。
現在好調の神戸で、あえてこの本格的ゲームメーカーをいかにフィットさせるのか、吉田監督の采配に注目ですね。
直近5試合の勝敗は?
優勝争いをする上位クラブ全てに共通するように、神戸も最近5試合は2勝2分1敗と足踏み状態が続いています。
しかしながら、直近のC大阪戦では、苦手な対戦相手にもかかわらず首位の貫禄で1点を守り切り、シャットアウトで上位対決を制しています。
中でも、扇原選手は今季初先発を果たしてこれまでの悔しさを晴らすかのように大活躍。
また、毎熊選手対策として左ウイングに起用された佐々木選手が決勝点を挙げるなど、観るものに「今の神戸は強い」と思わせる試合でしたね。
チーム内得点ランキング
大迫選手が19得点でトップを走っています。
2位は武藤選手が8得点、3位は佐々木選手5得点、4位山口選手4得点、5位パトリッキ選手と汰木選手3得点と続いています。
また、アシストランキングは、武藤選手が9アシストでトップ。
2位は初瀬選手で7アシスト、3位は汰木選手で5アシスト、4位は大迫選手で4アシストとなっています。
過去の対戦成績は?
横浜F・マリノスと神戸の過去の対戦成績を見てみましょう。
直近5試合対戦成績
日付 | 対戦 | スコア | 勝敗 | 得点者 |
2023.04.22 | ヴィッセル神戸vs横浜F・マリノス | 2-3 | ○ | ロペス②、渡辺 |
2022.11.05 | ヴィッセル神戸vs横浜F・マリノス | 1-3 | ○ | エウベル、西村、仲川 |
2022.03.02 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 2-0 | ○ | 西村② |
2021.11.27 | ヴィッセル神戸vs横浜F・マリノス | 0-2 | ○ | 前田、仲川 |
2021.05.09 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 2-0 | ○ | 0G、天野 |
直近5試合の直接対決では、F・マリノスが5勝0敗で神戸を圧倒しています。
今季のアウェイ戦では、汰木選手と大迫選手のゴールで先制されるも、水沼選手と渡辺選手のゴールにより前半のうちに同点にします。
中でも、水沼選手からの深い位置からの折り返しを、狙い澄ましたようにミドルで決めた渡辺選手のゴールを見事でした。
さらに、82分にロペス選手が頭で決めて逆点。F・マリノスが2-3で劇的勝利を飾りました。
直近5試合ホーム対戦成績
日付 | 対戦 | スコア | 勝敗 | 得点者 |
2022.03.02 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 2-0 | ◯ | 西村② |
2021.05.09 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 2-0 | ○ | 0G、天野 |
2020.10.04 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 2-3 | ● | エジガル、小池龍 |
2019.05.18 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 4-1 | ○ | マルコス、李、三好② |
2018.04.15 | 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 | 1-2 | ● | ブマル |
直近5試合のホームでの戦いにフォーカスすると、F・マリノスが3勝2敗で神戸に勝ち越しています。
昨年の試合では、前半38分にCKから西村選手がヘディングで決めて先制。
さらに、後半ロスタイムに西村選手が右足を振り抜きこの試合2点目をゲット。
2-0でF・マリノスがシャットアウト勝ちしています。
F・マリノスが天王山を制すには?
リーグ戦3試合勝利から遠ざかり、ACL初戦にも敗戦してチーム状況の低下が危ぶまれたF・マリノス。
先日の鹿島戦ではアウェイの地で粘り強く戦い、本来のアタッキングサッカーを炸裂させて鹿島を一蹴。
これにより、F・マリノスには従来の勢いが戻ってきました。
一方、神戸は大迫選手をはじめとするアタッカー陣が好調で、さらに新たな戦力を獲得していることもあって激しい試合になるのは確実です。
F・マリノスとしては、神戸の前線からの激しいプレスに屈することなく、自分たちのパスサッカーを展開することが勝利への鍵となります。
先発が予想される渡辺選手や山根選手、ナム選手が、相手の守備を交わして前線に1本でも多くのパスを供給できれば自ずと得点の機会が訪れるでしょう。
また、失点しないためには、武藤選手や汰木選手、初瀬選手といった神戸のパスの供給元を断ち切ることも欠かせません。
サイドでの熱いバトルが展開されることは必至です。
F・マリノスのメンバーは?
当日のメンバーは、先日の鹿島戦をベースに組まれることが予想できそうです。
GK 一森
DF 松原 角田 エドゥアルド 永戸
MF 山根 渡辺 ナム
FW ヤン ロペス エウベル
SUB 飯倉 上島 喜田 吉尾 西村 水沼 宮市 植中
右SBについては、鹿島線で途中交代した松原選手の回復具合が気になります。
松原選手の状況次第では、上島選手や村上選手が先発に入ることがあるでしょう。
その際には、CBのバックアップとして實藤選手が控えに入ることが予想できます。
いずれにしても、この天王山を制してJリーグ連覇をグッと引き寄せたいですね。
最後までご覧いただき本当にありがとうございます
コメント