優勝賞金が17億円に大幅アップ!〜横浜F・マリノスが参加するACLが新たな方式へ

ACL

優勝賞金17億円!?なんと魅力的な金額だろう。

ここでは新たに変更になったACLの大会方式や、それに伴うJリーグや私たちの対応について考えてみます。

2024-2025シーズンから3層方式に変更

2023年8月14日、アジアサッカー連盟からACLの新たな方式が発表されました。

これまで、AFC主催のクラブチームによる国際試合は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)とAFCカップの2層方式でおこなわれていましたが、2024-2025シーズンより以下の3層方式にヴァージョンアップされるとのことです。

  1. AFCチャンピオンズリーグエリート(ACE)
  2. AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)
  3. AFCチャレンジリーグ(ACGL)

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACE)

3層の中で最も上位のクラスに当たる大会で、上位24クラブにより争われます

優勝賞金は1,200万ドル(約17億円)と破格で、これまでの400万ドル(約5億8,000万円)より大幅にアップされました。

また、準優勝チームにも600万ドル(約8億7000万円)が支払われことが発表され、日本からは3クラブの出場枠が割与えられています。

AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)

上記のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACE)に次ぐクラスの大会で、続く32クラブにより争われます。なお、日本からは1クラブの出場枠が割与えられています。

AFCチャレンジリーグ(ACGL)

第3カテゴリーにあたる大会で、20クラブにより争われますが日本からの出場枠はありません

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Jリーグや私たちとしての対応は?

大会方式が変更されたことで、Jリーグや私たちが取るべき対応を考えてみましょう。

秋春制への移行

現在、Jリーグは春秋制が採用されている一方、ACLは今年度より秋春制に移行されているのはご存知の通り。

これにより、今年度の大会を例にとると、Jリーグは年内中にリーグが完結するのに対し、ACLは2023と2024の2シーズンにわたって争われることとなり、選手側や観る側にとってはメリハリが付けにくい印象があります。

この問題をすっきり解消するには、ACLと同じくJリーグも一早い秋春制への移行が求められることは間違いないでしょう。

しかしながら、秋春制移行には雪国を中心としたクラブの反対があり決して簡単ではありません。

とは言え、秋春制はサッカー大国を有するヨーロッパでは主流であり、アジアもその流れに乗ることは至極自然なことではあります。

頭から「出来ないこと」を並べ立てて否定するのではなく、「出来ること」を模索しながら一つひとつ問題点をクリアしていくことが、Jリーグの発展には不可欠だと考えますがいかがでしょうか。

私たちサポーターも、秋春制について前向きに考えていくことが求められます。

新しいACLを積極的にアピールする

これまでのACLから大きく変更になったことを、さまざまなメディアを利用して積極的にアピールすることが必要ですね。

前述したように、AFCチャンピオンズリーグエリートの優勝賞金は約17億円に跳ね上がり、クラブにとってはとても魅力ある金額には違いありません。

もしこれほどの金額が獲得できれば、強力な戦力を確保したり、新たな球技場を建設したりすることが簡単とは言わまいまでも、手の届きそうなところまで来ることは間違いないでしょう。

そのことは、各クラブを支えるサポーターにとっても、強いクラブを実現させたり、快適な環境で観戦できたりするなどさまざまなメリットをもたらします。

しかし、これまでのACLもそうであったように、新たな大会でもJリーグのクラブが栄冠を勝ち取るのはクラブだけの努力では並大抵ではありません。

ましては、資金豊富な中東勢が席巻し出している昨今ではなおさらのこと。

ですから、新しいACLの魅力を存分にアピールして、これまであまり大会に足を運んでもらえなかった方たちが(クラブの国際大会にもかかわらず、ACLの予選リーグってほんと観客が少ないんですよね)もっと観に来ていただけるように大会自体を盛り上げていきたいものです。

もちろん、これまで以上にリーグ戦自体を盛り上げていくことが大前提ではあります。

J2以下のクラブでも参加は夢ではない

AFCチャンピオンズリーグエリートやAFCチャンピオンズリーグ2に日本のクラブが参加できる条件はまだ発表されていません。

おそらく、AFCチャンピオンズリーグエリートにはJ1の1位・2位と天皇杯優勝のそれぞれのクラブ。AFCチャンピオンズリーグ2にはJ1の3位が出場する運びとなるのではないでしょうか。

したがって、これらの大会へ出場するにはJ1リーグ上位に食い込むことが求められます。

しかしながら、昨シーズンのヴァンフォーレ甲府がそうであったように、たとえJ2以下のクラブであっても天皇杯に優勝できればこれまで通り大会参加が可能になります。

もしくは、それぞれのカテゴリーで上位に上り詰め、さらにJ1に這い上がって上位になれば参加できるのはこれまで通りなんら変わりありません。

とは言え、それらは決して簡単なことではないのは承知の上で、クラブが強くならなければなりません。

しかし、かつて川崎フロンターレが富士通だった頃、マリノスが三ツ沢球技場で天皇杯(?)で対戦していた際には、富士通のサポーターの数は今と比べてとても少なく、あまり名前を聞いたとがない選手ばかりで、J1進出はおろかJリーグ連覇など夢のまた夢と思っていました(フロサポの方には失礼ですが)。

しかし、今では川崎フロンターレがJリーグを代表するクラブの一つまで成長したのはご存知の通りです。

つまり、たとえ今はJ2・J3・JFLなどに所属するクラブであっても、いつかはAFCチャンピオンズリーグエリートで優勝することが不可能ではないことを証明しています。

Jリーグは、弱小と呼ばれるクラブを見捨てることなく、可能性が感じられるクラブであれば大きく育てていくことが求められます。もちろん、クラブ自身の自助努力があってのことですが。

新たな大会に期待しよう!

ここでは、ACLが3層方式に変更され、出場クラブ数や破格な賞金などについて正式に発表されたことや、Jリーグや各クラブをサポートする私たちが対応すべきことを述べさせていただきました。

今回の大会変更や、それに伴うJリーグの秋春制への移行などについて、さまざまな意見や反対があるのはごく自然のことです。

私個人的には、世界的な流れもあることからも、Jリーグが秋春制に移行して新たな大会に備えることは、Jリーグ発展にとって必要だという考えです。

まずは、目先のことにとらわれることなく、将来を見据えたさまざまな議論を重ねることが大切。

その中で、各クラブ、各選手が成長できるとともに、サポーターがクラブや選手を後押ししやすい環境を一つひとつ整えていくことが肝心だと考えます。

決して一足飛びには解決できませんが、今回の大会を一つの機会として、いずれJリーグが世界のリーグと肩を並べられるほどに成長できたら嬉しいと感じる次第です。

茂shigeru
茂shigeru

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