アンカーかダブルボランチか?〜【J1第16節】横浜F・マリノスvsサガン鳥栖戦プレビュー

F・MARINOS

連敗だけは避けたかった東京ヴェルディ戦。

前半はほぼF・マリノスらしいサッカーができず、結果的に1-2で敗れて今季開幕戦の借りを返させられる試合となってしまいました。

それでも、途中戦い慣れたダブルボランチに変更した時間帯では、相手を押し込むシーンが多く見られ「ダブルボランチ待望論」がネットを揺るがしました。

さて、次の試合ではF・マリノスはどんなシステムで戦うのでしょうか。

ここでは、2024年7月3日(水)にニッパツ三ツ沢球技場で行われるJ1第16節「横浜F・マリノスvsサガン鳥栖戦」プレビューを記します。

今季鳥栖の戦いぶりは?

毎年のようにレギュラークラスを引き抜かれるも、持ち前の運動量を発揮してリーグで検討し続ける鳥栖。

しかし、今期についてはあまり勝利に恵まれず5勝2分13敗と大きく負け越し、第21節終了時点で降格権となる第18位に沈んでいます。

それでも、上位のG大阪や福岡の22得点に勝る得点数25を挙げ、これまで通り川井監督が掲げる攻撃的サッカーを貫く姿勢があまりにも鳥栖らしく個人的には好感が持て見てはいます。

中でも、今季横浜FCから加入したマルセロヒアン選手が、身体能力の強さと決定力の良さを存分に発揮。

チームが下位にありながらも、10ゴールを挙げて存在感を示しています。

一方、失点数は「35」は湘南と京都の「36に」次いで多く、1試合平均被シュート数は16.6本でリーグワースト

攻守のバランスに多くの課題を残している印象です。

ちなみに、F・マリノスは15.4本と鳥栖に次いで多く、これでは本来のアタッキングフットボールからは程遠い印象であり、鳥栖のことをとやかく言える立場ではありませんね。

やはり、残念ながら近頃は、町田や神戸などのリアクションサッカーが全盛になりつつあるのが否めません。

F・マリノスを始め、鳥栖、新潟、湘南、川崎といった攻撃を主体とするクラブがリーグを制覇する方が観るものにとっては楽しく、リーグ発展にも寄与すると思うのですがいかがでしょうか。

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過去6試合の対戦成績は?

過去6試合の対決を、全試合とホーム戦に分けて見てみましょう。

いずれも、やたら引き分けが多いことに気づきました。

直近6試合対戦成績

日付対戦スコア勝敗得点者
2023.09.15横浜vs鳥栖1-1吉尾
2023.05.03鳥栖vs横浜1-3ヤン②、エウベル
2022.07.16鳥栖vs横浜2-2Lセアラ、水沼
2022.03.18横浜vs鳥栖0-0
2021.08.25鳥栖vs横浜0-4前田、Lセアラ、水沼、仲川
2021.06.23横浜vs鳥栖2-0マルコス、和田

直近6試合の直接対決では、F・マリノスが3勝3分で鳥栖に勝ち越しています。

特に、過去6試合では負けがなく、勝利した試合はいずれも複数得点が挙げられていますね。

直近勝利のアウェイ戦では、前半鳥栖に先制されるも、移籍後初スタメンのヤン選手が2ゴールを挙げるなどして前半のうちに逆転に成功。

さらに、後半エウベル選手がダメ推し弾を叩き込み、14本ものシュートを放つ鳥栖を振り切り1-3で勝利しています。

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直近6試合ホーム対戦成績

日付対戦スコア勝敗得点者
2023.09.15横浜vs鳥栖1-1吉尾
2022.03.18横浜vs鳥栖0-0
2021.06.23横浜vs鳥栖2-0マルコス、和田
2020.09.30横浜vs鳥栖1-1エリキ
2019.03.29横浜vs鳥栖0-0
2018.03.10横浜vs鳥栖1-2ウーゴ

直近6試合のホームの対決にフォーカスすると、F・マリノスは1勝4分1敗で鳥栖とは全くのドローです。

敗れたのは1試合だけではありますが、引き分けの多さが一際目を引きますね。

昨年のホームでの戦いは、お互い攻め合うも決定力を欠き、両者ともなかなか得点が奪えませんでした。

すると、87分にF・マリノスは鳥栖に先制点を許すことになります。

このまま試合終了かと思われた試合終了間際にドラマが待ち受けていました。

83分、永戸選手に替わり途中出場の吉尾選手が、エウベル選手とのワンツーで裏に抜け出し、見事同点ゴールを獲得。

試合はこのまま終了となり、熱い戦いは1-1で幕切れとなります。

この試合を含め、昨季終盤には多くの試合でクラブを救う活躍をした吉尾選手ですが、今季は出場機会にはほとんど恵まれず、先ごろ済州への期限付き移籍が発表されました。

ひとまず彼のプレーを間近で見ることができませんが、まずは韓国で結果を出して再びF・マリノスのユニフォームに袖を通す日を待ち望みたいと思います。

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F・マリノスとしての戦い方は?

より多く得点するために、今季からキューウェル監督が試みるアンカーシステム。

実際は思うように得点が重ねられなかったり、つまらぬ失点をしたりして、未だ発展途上にあることは否めません。

先日の東京V戦では、相手の前線からの強いプレッシャーに負けてしまい、ほぼ強みが打ち消されてしまいました。

それでも、前半終了間際から中盤を昨年までのダブルボランチにすると、選手間の距離感が良くなりF・マリノスの強みである素早いパス回しが復活。

これにより、SNS上にはサポータからの「ダブルボランチ待望論」が散見され、さらには「キューウェル監督解任論」まで飛び出す始末。

目の前の勝点3を望むなら、戦い慣れたダブルボランチの方が有利であることは間違いないでしょう。

なぜなら、昨年までの実績は十分であり、4-2-3-1で戦う鳥栖に対するなら、アンカーシステムがはめられることなく優位に試合が動かせそうです。

一方、これまでは特にスケジュールが過密なため、新たにワンボランチを浸透させるにはあまりにも練習時間が少なすぎました。

ほぼ、ぶっつけ本番的に戦ってきたといっても過言ではありません。

私個人的には、新たなトライで得点力をアップさせようとする、キューウェル監督のやり方は嫌いではありません。

しかしながら、ワンボランチで思うような結果に結びつけらない現状を考慮するなら、まずはダブルボランチを主体として、状況に応じてアンカーを取り入れるのもアリかと思われます。

果たして、次の鳥栖戦に向けたキューウェル監督の考えは如何に。

茂shigeru
茂shigeru

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